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角幡唯介さんの「今月の必読書」…『地下世界をめぐる冒険 闇に隠された人類史』

角幡唯介さんの「今月の必読書」…『地下世界をめぐる冒険 闇に隠された人類史』

光のない世界に託した人間の意外な姿 20年以上前に大学探検部の学生だった頃、洞窟好きの後輩が奇抜な計画書を出したことがあった。その後輩は心理学にも興味をもっており、洞窟の底の暗闇のなかで長時間過ごすことで自らの意識が如何に変容するのか知りたいというのである。変人といえば変人だが、本書のなかに、まったく同じ探検を試みた地質学者の話が紹介されていて驚いた。 この地質学者は地下120メートルの日光のささない暗帯で、時計ももたず本能だけで2カ月をすごしたという。読書や音楽のほかは

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