文藝春秋digital

液体のりとiPhone|野本貴大

文・野本貴大(東京工業大学助教) 「どうして液体のりをがん治療に使おうと思ったのか?」と聞かれると冗談交じりに「安かったから」と答えることが多い。だが、ホウ素中性子捕捉療法という放射線治療に使用する薬(ホウ素薬物)に液体のりの成分(ポリビニルアルコール)をくっつけて治療効果を向上…

予期せぬ出来事─私の闘癌記─|作家・石原慎太郎 特別寄稿

作家で元東京都知事の石原慎太郎氏(87)が、“難治がん”のすい臓がんから奇跡の生還を果たしていた。そんな石原氏が、『文藝春秋』に闘病の様子などを綴った手記を寄せた。これは、地獄の底から予期せず這い上がった男の国への最後の建言である──。/文・石原慎太郎(作家) 石原氏 芥川賞で有名…

末期患者が食い物に……超高額「がん免疫療法」戦慄の実態

末期の患者にエビデンスなき治療を高額で施す──日本のがん医療の現場では、わらをもつかむ思いの人々が食い物にされている。その実態を気鋭のジャーナリストが追った。/文・岩澤倫彦(ジャーナリスト) 標準治療の限界に目をつけた  日本のがん医療の現場では、有効性が証明されていない免疫療法…

ノーベル賞・本庶佑さんが教える「がん免疫療法」を正しく理解する方法

 2018年、京都大学高等研究院・副院長の本庶佑氏(78)は、免疫抑制の阻害によるがん治療法の発見により、ノーベル生理学・医学賞を受賞した。  がん細胞は、私たちの身体の免疫の働きにブレーキをかけることによって、自己増殖を可能にしている。本庶氏らは免疫の機能を抑制する受容体「PD-1」を発…