文藝春秋digital

新連載小説 三浦しをん「ゆびさきに魔法」(3)

新連載小説 三浦しをん「ゆびさきに魔法」(3)

【前号まで】 月島美佐は、富士見商店街にある二軒長屋でネイルサロン「月と星」を営んでいる。ある日、隣の居酒屋の大将の巻き爪処置をすることになった。その場に付き添った居酒屋の常連客大沢星絵は、サロンの様子を見て、ネイリストとして採用面接を受けることを決めたのだった。 ★前回を読む。 ★最初から読む。

スキ
10
【新連載】ゆびさきに魔法#2|三浦しをん

【新連載】ゆびさきに魔法#2|三浦しをん

【前号まで】 月島美佐は、富士見商店街にある二軒長屋でネイルサロン「月と星」を営んでいる。ある日、長屋のお隣さんの居酒屋「あと一杯」の大将である松永が、通りで若い女性と揉み合っていた。月島は、巻き爪で足を痛めながら医者を嫌がる松永の爪を、サロンで処置することになる。 ★前回を読む。

スキ
33
【新連載】ゆびさきに魔法#1|三浦しをん

【新連載】ゆびさきに魔法#1|三浦しをん

「ではまた三週間後にお待ちしております。ありがとうございました」  月島美佐は、その日最後の客を店の戸口まで出て見送った。ついでに、戸口の横に置いてある郵便受けがわりの木箱を開ける。駅向こうにできた新築マンションのチラシが入っていた。ファミリータイプ3LDK、五千四百万円から。対して月島はといえば、築年数五十五年、職住一体の二階建て長屋で暮らしている。一階の店舗と二階の住居部分を合わせてもお家賃十三万八千円で、周辺の相場からしても激安価格だ。こんなおんぼろ家屋の郵便受けにま

スキ
145