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塩野七生 外交とは、血を流さない戦争のこと 日本人へ220

塩野七生 外交とは、血を流さない戦争のこと 日本人へ220

文・塩野七生(作家・在イタリア) 8月15日、アフガニスタンの首都カブールは、あっという間にタリバンに制圧された。そして1週間が過ぎた今日になっても、アメリカを始めとしてこの20年間アフガンに兵とカネをつぎこんできた西欧諸国の混乱はつづいている。1年以上も前からアメリカとタリバン側の交渉は始まっていたのに結果がこれか、というショックによるのだろう。私にもショックだったが、それはちょっとちがって、アメリカ側の情報収集はどうなっていたのかということだった。なにしろ、タリバンを追

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戦争の夏こそ読み返したい “A級戦犯軍人”戦中の雑誌記事3選|辻田真佐憲

戦争の夏こそ読み返したい “A級戦犯軍人”戦中の雑誌記事3選|辻田真佐憲

文・辻田真佐憲(近現代史研究者)   雑誌は“雑”ゆえに尊い。「つまらん本ほどいいんだ。或は一時大衆の間に圧倒的に受けて、今はもうゴミダメの中にあるようなものがいいんだな」。日本有数の雑誌ライブラリーを築いた評論家、大宅壮一がそう指摘するように、思わぬ記事が後世キラリと光ることも少なくない。知られざる回想がインタビューの代わりとなることも。雑誌はまことに時代の鏡であり、汲めども尽きせぬ泉である。  戦争の夏。今年もメディアで歴史の教訓が説かれるであろう。また靖国神社や東京

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実録と資料で振り返る「生誕120年」昭和天皇87年の生涯

実録と資料で振り返る「生誕120年」昭和天皇87年の生涯

100年前、ロンドンでの英国王ジョージ5世との出会いが君主像の礎となった。/文・梶田明宏(昭和天皇記念館副館長) <summary> ▶︎本稿では幼少期や若かりし頃を中心に実録や他の資料からエピソードを選び、昭和天皇の生涯をふりかえる ▶︎生物学研究の役割や、その素地となった教育関係者の影響は、昭和天皇の生涯を研究する上で、もっと深めるべき要素 ▶︎昭和天皇が1921年の訪欧で得た収穫の中でもっとも大きかったのがジョージ5世との出会いだった 梶田氏 昭和天皇の若かりし頃

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