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片山杜秀さんの「今月の必読書」…『マーシャル・プラン 新世界秩序の誕生』

片山杜秀さんの「今月の必読書」…『マーシャル・プラン 新世界秩序の誕生』

帰りたかったのに、帰れなかった米国米国は帰りたかった。第二次世界大戦が済んだ欧州から一刻も早く手を引きたい。建国以来そういう国なのだ。本書は1796年秋のワシントン大統領の辞任演説から始まる。彼は言った。米国は欧州とあまりに異質なので、関わらない方がよいと。大戦の当初、米国民の態度はワシントンを踏襲していた。ヒトラーと戦うべきと考えた米国民はわずか3パーセントだったという。 雰囲気を一変させたのは「真珠湾の騙し討ち」。米国民は日独伊に怒った。米国は参戦して勝ち、すぐ帰ろうと

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