2022年5月号|三人の卓子 「文藝春秋」読者の感想文
死への3ヶ月「あなたの余命は、後3ヶ月くらいです」と、突然、目の前の医師に言われたらどう思うだろう。想像すらできないが、石原慎太郎氏はその言葉に直面した。思考は停止するだろう。その瞬間から、世界の見え方が変わるのだと想像する。
余命宣告を受けたあとの「死への道程」。普通の人には到底書けないだろうが、それを彼は書き上げた。
4月号には、石原慎太郎氏の遺稿『死への道程』が掲載された。さすが作家だと思った。
「『死』の予感とその肌触りは人間の信念や予感までを狂わせかねない」と