見出し画像

世界経済の革命児 張一鳴|大西康之

ジャーナリストの大西康之さんが、世界で活躍する“破格の経営者たち”を描く人物評伝シリーズ。今月紹介するのは、張一鳴(Zhang Yiming、バイトダンス創業者CEO)です。

202007世界経済の革命児顔写真(張一鳴)※時事通信フォトから取りました

張一鳴

世界最大のユニコーンを率いる中国経済のニュースター

物心ついた時からインターネットが身近にあるミレニアル世代。彼らの感覚を知りたいなら、このアプリをお勧めする。「TikTok(ティックトック)」。15秒程度のショート動画を配信するサービスだ。

動画編集の素人であっても、スマホを使って、自分のダンスやペットの可愛らしい仕草を加工して投稿できる。コロナ禍の中にあっても、FCバルセロナのメッシが世界中で流行していた「トイレットペーパーチャレンジ」に倣って、自宅でトイレットペーパーをリフティングする動画を投稿。「ステイ・ホーム」を呼びかけたことが話題を呼んだ。

なんのことはないアプリだが、一旦立ち上げると延々と見てしまう中毒性がある。15秒で次々と動画を見ていくスタイルは、まさに飽きっぽいミレニアル世代向きだ。2016年に中国で「抖音(ドウイン)」の名前で開始され、海外では「ティックトック」と名前を変えると、瞬く間に世界で10億人(月間)の利用者を獲得した。

ティックトックを運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)の創業者、張一鳴は1983年生まれの37歳。中国で現代的高等教育を受けた最初の世代とされる「八十後(バーリンホウ)」で、天津市の南開大学でソフトウエア工学を専攻。学生時代はプログラムを書くコーディングと読書に明け暮れ、研究後には仲間と焼き肉を楽しむ日々を送った。

2005年に大学を卒業すると旅行検索サイトの会社で数年働いた後、いくつかの起業を経て2012年にかつての焼き肉仲間を誘ってバイトダンスを立ち上げた。

この続きをみるには

この続き: 1,113文字
この記事が含まれているマガジンを購読する
月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に幅広いテーマの記事を配信しています。政治家や経営者のインタビュー、芸能人の対談、作家のエッセイ、渾身の調査報道、一流作家の連載小説、心揺さぶるノンフィクション……月額900円でビジネスにも役立つ幅広い「教養」が身につきます。

文藝春秋digital

月額900円

知と教養のプラットフォーム。一流の作家や知識人、ジャーナリストによる記事・論考・ルポルタージュなどを毎日配信。執筆陣のオンラインイベントも…

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
文藝春秋digital

記事へのご意見・ご感想をお待ちしています。「#みんなの文藝春秋」をつけてご自身のnoteにお書きください。編集部がマガジンにピックアップします。皆さんの投稿、お待ちしています!

ありがとうございます!
3
月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に、一流の作家や知識人による記事・論考を毎日配信。執筆陣のオンラインイベントも毎月開催中。月額900円で記事読み放題&イベント見放題のサービスです。