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数字の科学 トンガ噴火の火山噴火指数=6 佐藤健太郎

サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。

トンガ噴火の火山噴火指数=6

オミクロン株の蔓延、ロシアのウクライナ侵攻など多くのことが起こったから、トンガ沖合で海底火山が大噴火したことなど、もう忘れてしまった方もいることだろう。何だかずいぶん昔のことに感じてしまうが、今年1月15日の出来事だ。

この大噴火による衝撃波は地球を2周し、噴煙の高さは約58キロメートル、半径は約260キロにも及んだ。もし噴火口を東京に置いたら、新潟や名古屋あたりまでが噴煙に包まれたことになる。

火山噴火の規模は、「火山噴火指数」(VEI)という数値で表される。噴火による噴出物の量が10倍になるごとにVEIが1増えるよう規定されており、今回の噴火は「6」に相当すると見られる。これは20世紀最大級の噴火であった、1991年のフィリピン・ピナトゥボ火山噴火以来のことだ。

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