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本郷恵子さんの「今月の必読書」…『言霊と日本語』

霊妙な力に惹きつけられた国学者たち

「国学」という学問をご存知だろうか? 江戸時代に開かれた学問分野で、過去の文献を研究することを通じて、日本独自の思考をあきらかにしようとするものだ。尊王攘夷運動に思想的根拠を提供したために、国粋主義・復古主義的思想研究とまとめられることが多いが、実は非常に広い範囲をカバーしている。国語・国文・地理・歴史など、過去のあらゆる要素が研究対象なのだ。

本書は、日本語学者の今野真二氏が、国語学に関わる国学者の研究を論じたものである。テーマは「コトダマ」。国語辞典では「言葉に宿っている不思議な霊威。古代、その力が働いて言葉通りの事象がもたらされると信じられた」などと説明される言葉だ。悪い予感を言葉にして口に出してしまうと、実際に悪いことがおこりそうな不安が強まる。それこそが言霊の力である。

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