
数字の科学 地球の公転周期|佐藤健太郎
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サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。
今回の数字:地球の公転周期=365.24219日
今年2020年は、4年に1度のイベントが多く重なる年だ。西暦の年号の数字が4で割り切れる年は閏年であり、アメリカ大統領選が行なわれ、オリンピックが開かれる。だが、このうち閏年は、正確には4年に1度ではない。たとえば、マッキンリー大統領が当選(再選)し、パリでオリンピックが開かれた1900年は、閏年ではなく平年であった。これは、地球が太陽の周りを一周する期間が約365.24219日と、中途半端な数字であることに関係がある。
単純に1年を365日とする暦では、年を追うごとに季節と日付のずれが生じてくることは古くから知られていた。そこで、ユリウス・カエサルが紀元前45年に定めたユリウス暦では、4年に1度閏年が設定された。この修正は十分効果的で、ユリウス暦は以後16世紀に至るまで用いられることになる。
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