短歌|井上法子
見出し画像

短歌|井上法子

孤高

顔のない鴎がきみを連れてゆく夕まぐれ もう泣き止んでいる

にんげんは自分をせいいっぱいに好き。母父(おもちち)の小火のような微笑み

水はひかりに追い詰められて耀けり(気がするだけの賢さだ、まだ)

夕映えにひそむさみどりおもかげはおぼつかなくてあまりに無力

記憶はいつだって好き勝手あかねさすことのはも命運もやくたたず

もう一度きり瞬いて花びらを、せめて香りを抱きとめて  ゆけ

陽に透かす血のすじ どんな孤独にもぼくのことばで迎え撃つだけ

この続きをみるには

この続き: 0文字
この記事が含まれているマガジンを購読する
月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に幅広いテーマの記事を配信しています。政治家や経営者のインタビュー、芸能人の対談、作家のエッセイ、渾身の調査報道、一流作家の連載小説、心揺さぶるノンフィクション……月額900円でビジネスにも役立つ幅広い「教養」が身につきます。

文藝春秋digital

月額900円

一流の作家や知識人、ジャーナリストによる記事・論考・ルポルタージュなどを毎日配信。執筆陣のオンラインイベントも毎月開催中。月額900円で記…

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
文藝春秋digital

記事へのご意見・ご感想をお待ちしています。「#みんなの文藝春秋」をつけてご自身のnoteにお書きください。編集部がマガジンにピックアップします。皆さんの投稿、お待ちしています!

ありがとうございます!
月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に、一流の作家や知識人による記事・論考を毎日配信。執筆陣のオンラインイベントも毎月開催中。月額900円で記事読み放題&イベント見放題のサービスです。