同級生交歓――麻布高校(昭和54年卒)【全文公開】
人の一生を左右するのは校風か、学歴か、友人か。意外な組み合わせ、納得の顔ぶれが並ぶ“誌上同窓会”。「文藝春秋」の名物グラビア企画です。
(右から)
多摩大学社会的投資研究所教授・アクアイグニス取締役会長 堀内勉
慶應義塾大学理工学部教授 栗原将人
東京海上ホールディングス取締役社長・グループCEO 小宮暁
麻布中学校・高等学校校長 平秀明
三菱UFJ銀行取締役副頭取 宮地正人
計画技術研究所代表取締役 須永和久
東京都港区 麻布高校にて(撮影・石川啓次)
1979年に麻布高校を卒業した第31期・329人のうち6人が、40年の時を経て母校の中庭に集結した。
麻布学園の校風を一言で言えば自由闊達(自由奔放?)に尽きるので、何事にも縛られず好き放題生きている者も多いが、今日は全員が撮影時刻に遅刻することなくホッとした。
剣道部の主将で当時から人望が厚かった小宮は順調に組織の階段を駆け上がり、今年、東京海上ホールディングスの社長に就任した。
同じ剣道部の副主将で当時から数学に抜群の才能を見せていた栗原は、慶應大学で「数学の女王」と呼ばれる整数論の研究・教育のかたわら剣道の稽古を復活し、昨年、5段に昇進した。長髪のプログレロッカーだった宮地は、年間650時間を機上で過ごす国際派バンカーで、三菱UFJ銀行の副頭取として、グローバル企業や投資銀行業務を担当する超多忙の日々を送っている。
同期を代表して学園の評議員を担っている2人のうちの1人が、都市計画コンサルタント会社の計画技術研究所代表を務める須永で、大小様々なまちづくりに日々取り組んでいる。
もう1人の私は、宮地と同じ金融マンから森ビル専務CFOに転じ、今は多摩大学社会的投資研究所教授やリゾート開発のアクアイグニス会長など、何足ものわらじを履いて飛び回っている。
今回集まった仲間は全員が東京大学を卒業後、それぞれの道を歩んできたが、大学で工学と教育学を修めた平は、母校での数学の教員を経て2013年度から校長職に就いている。
日々、教育の現場に向き合うかたわら、卒業生の心の故郷である「母港としての母校」を守ってくれている。(堀内)
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