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同級生交歓 大阪府立三国丘高等学校 昭和54年卒

大阪府堺市 大阪府立三国丘高等学校にて(撮影・杉山秀樹)

(右から)
佐賀大学医学部内科主任教授 日本高血圧学会理事長 野出孝一
大阪大学医学部産婦人科教授 日本産科婦人科学会理事長 木村正
商工中金取締役副社長執行役員 中谷肇

空は晴れたり金剛の/山なみ遠く輝きて/若き命をたたえつつ/自由の鐘を打ち鳴らす/理想は高し三丘生

 創立128年、大阪府第二尋常中学を前身とする大阪府立三国丘高校の校歌である。校訓は「自主自立・文武両道・切磋琢磨」、校風は自由闊達、かつての自由都市堺の土地柄かマイウェイで鷹揚な学生が多かった。

 中谷君は3年で同じクラスになり、すぐに意気投合した。語学部の演劇青年で温厚な笑顔は今もそのままである。東大法学部から商工中金へ。これからもコロナ禍で苦労されている方々の為に「正義の旗を振りかざし」中小企業金融に力を奮ってほしい。

 木村君は陸上部主将で「文武両道」。大阪市大学長の父上の影響か医学研究の道へ。産科婦人科学会理事長として「若き命をたたえつつ」子宮頸がんワクチンの積極的勧奨に尽力した。何事にも真摯に取り組む姿勢は当時と変わらない。

 私、野出は試験勉強そっちのけで月刊「英語青年」や岩波「世界」を耽読する内向型の文系学生。市井の「赤ひげ」を目指し医学部へ。今は「深い叡智」を備えた医師育成と、健康寿命を脅かす心臓病に対峙する日々である。

 摂津、和泉、河内の三国丘に吹く風は往時と変わらず「山なみ遠く輝く」情景と愉しい記憶が蘇える。恩師と「和ぎたる」朋友に感謝し、改めて皆で「切磋琢磨」していくことを誓った。未来の嚆矢たる後輩に「正義の旗を振りかざす使命は重し三丘生」とエールを送りたい。

 追伸 撮影当日は藤井光正現校長もお越しになり、校舎に入らせて頂いた。大阪府でも屈指の実力という野球部が熱心に練習しているのを見て、思わず三丘生頑張れと声をかけそうに。旧校舎の丸窓と校章が現校舎にも生かされているのを見て、懐かしく、そして嬉しく思った。(野出)

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