東大理3に子供4人を入れた私を育てた、亡き母のマイルール 佐藤亮子(浜学園アドバイザー)
見出し画像

東大理3に子供4人を入れた私を育てた、亡き母のマイルール 佐藤亮子(浜学園アドバイザー)

文藝春秋digital
著名人が母親との思い出を回顧します。今回の語り手は、佐藤亮子さん(浜学園アドバイザー)です。

おばあちゃんの舞台化粧

元英語教師である私は、4人の我が子を東大理3に入れたことで注目を浴びた。その私の母は、亡くなる83歳まで、色白でシミひとつない肌の持ち主だった。紫外線には非常に注意していて、玄関先の郵便受けにも素顔のときには日焼けするからと断固行かなかった。お出かけに誘うと「お化粧するからちょっと待ってて」と、おもむろに鏡の前でマッサージから始め、終わったらガーゼで拭き取り化粧品をぬり始める。早く遊びに行きたい子どもたちは「おばあちゃん、まだぁ?」と母の周りをウロウロし始めるが、全く意に介さず「おばあちゃんはね、しわの間にお化粧を塗り込まないといけないので時間がかかるのよ」と丁寧に目、眉毛、唇などを仕上げるが、なんとここまで、1時間! 何度か待たされた子どもたちは、母には外出の1時間前に化粧を始めるように頼むことにし、その様子を「おばあちゃんの舞台化粧」と呼んでいた。女学校の化粧の授業で、「マッサージから始めるように」と習って以来1日も欠かしたことがないらしい。要するに70年以上も教えを守ってきたわけだ。

この続きをみるには

この続き: 502文字
この記事が含まれているマガジンを購読する
月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に幅広いテーマの記事を配信しています。政治家や経営者のインタビュー、芸能人の対談、作家のエッセイ、渾身の調査報道、一流作家の連載小説、心揺さぶるノンフィクション……月額900円でビジネスにも役立つ幅広い「教養」が身につきます。

一流の作家や知識人、ジャーナリストによる記事・論考・ルポルタージュなどを毎日配信。執筆陣のオンラインイベントも毎月開催中。月額900円で記…

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
文藝春秋digital

記事へのご意見・ご感想をお待ちしています。「#みんなの文藝春秋」をつけてご自身のnoteにお書きください。編集部がマガジンにピックアップします。皆さんの投稿、お待ちしています!

ありがとうございます!
文藝春秋digital
月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に、一流の作家や知識人による記事・論考を毎日配信。執筆陣のオンラインイベントも毎月開催中。月額900円で記事読み放題&イベント見放題のサービスです。