新書時評

武田徹の新書時評――地方活性化の方法

評論家・専修大学教授の武田徹さんが、オススメの新書3冊を紹介します。

 先月、大型の台風19号が関東地方に上陸し、東北へと抜けた。被害は東京よりも地方の方が甚大で、これもまた“一極集中”の裏返しの現象なのだろう。都内は治水対策などに予算を割けるが、人口減、税収減に喘ぐ地方は災害から身を守る余裕すら失いつつあるのだ。

 そんな地方をいかに逆境から救い出すか。佐々木信夫『この国のたたみ方』(新潮新書)は東京人口の2割“減反”を訴える。しかし東京から地方への人口移動を強制するわけにもゆかず、そこに住みたくなる地方の魅力化が不可欠だ。そこで著者は廃藩置県以来の都道府県制を止め、全国を10の州に分け、「市町村+州」の単位に再編する方法を推奨する。「九州州」は半導体産業の集積に強みがあるし、アジアへのゲートウェイになる地の利がある。「東北州」は一次産業の研究拠点になればいい等々…。州の広がりで考えると県単位では見えなかった地方の個性が見えてくる。

ここから先は、有料コンテンツになります。記事1本ごと100〜200円で購入するよりも、月額900円で70本以上の記事が配信される定期購読マガジン「文藝春秋digital<シェアしたくなる教養メディア>」の方がお得です。今後、定期購読していただいた方限定のイベントなども予定しています。

この続きをみるには

この続き: 1,070文字
この記事が含まれているマガジンを購読する
月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に幅広いテーマの記事を配信しています。政治家や経営者のインタビュー、芸能人の対談、作家のエッセイ、渾身の調査報道、一流作家の連載小説、心揺さぶるノンフィクション……月額900円でビジネスにも役立つ幅広い「教養」が身につきます。

文藝春秋digital

月額900円

一流の作家や知識人、ジャーナリストによる記事・論考・ルポルタージュなどを毎日配信。執筆陣のオンラインイベントも毎月開催中。月額900円で記…

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
文藝春秋digital

記事へのご意見・ご感想をお待ちしています。「#みんなの文藝春秋」をつけてご自身のnoteにお書きください。編集部がマガジンにピックアップします。皆さんの投稿、お待ちしています!

ありがとうございます!
月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に、一流の作家や知識人による記事・論考を毎日配信。執筆陣のオンラインイベントも毎月開催中。月額900円で記事読み放題&イベント見放題のサービスです。