見出し画像

山﨑修平「蛎殻町を過ぎたあたりの」 詩

文藝春秋digital

©iStock

蛎殻町を過ぎたあたりの路地裏をどうして知っていたのだ

私たちはおそらくこれは最初であり

最後でもあることを分かっていた

隅田川の水面のわずかな揺らぎ、風はまもなく止みそうだ

流れに身を任せて噛み砕かれて溶けてゆくのだろう

不細工な高層ビル、下のバルにはにんげんが集う

あの赤ワインのあの渋みのことを知っていたとして

けれど紛れもない、これが私たちの姿

築地のはずれにバスは着いたようだ

もちろん、晴海通りを尾張町へ、明るい光が見えるから


この続きをみるには

この続き: 0文字
この記事が含まれているマガジンを購読する
月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に幅広いテーマの記事を配信しています。政治家や経営者のインタビュー、芸能人の対談、作家のエッセイ、渾身の調査報道、一流作家の連載小説、心揺さぶるノンフィクション……月額900円でビジネスにも役立つ幅広い「教養」が身につきます。

文藝春秋digital

¥900 / 月

一流の作家や知識人、ジャーナリストによる記事・論考・ルポルタージュなどを配信。月額900円で記事が読み放題&イベント見放題のサービスです。

購入済みの方はログイン

東浩紀、小泉悠、成田悠輔、鈴木エイト…旬の論者がホンネを語る生配信が充実