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野球日本代表「侍ジャパン」東京五輪金メダルへの道【全文公開】

過去を振り返ると、オールプロで臨んだアテネ五輪では銅、北京五輪では4位だった。3大会ぶり野球復活の東京五輪で「侍ジャパン」は悲願の頂点を狙う。注目の選手を一挙公開する!/写真・鈴木七絵

稲葉篤紀 Atsunori Inaba

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17年7月、代表監督に就任。監督未経験だったが、19年11月、プレミア12で日本を世界一に導いた。選手としても、北京五輪や2度のWBCに出場。国際舞台の経験は豊富だ。47歳

【中畑清が注目する投手は?】

 悲願の金メダルに向け、どのようなメンバーで東京五輪に挑むべきか。大谷翔平や田中将大らメジャー組の参加が難しい中、アテネ五輪代表監督の中畑清氏に注目の“侍”を聞いた。

「エースは千賀滉大(ソフトバンク)と菅野智之(巨人)の2枚看板だろう。今の千賀は調子が悪くても、崩れない安定感がある。菅野は体調が心配だけど、夏までに復活して欲しいね」

 秘密兵器に挙げるのが、アンダースローの高橋礼(ソフトバンク)だ。

「変則フォームから球威のあるボールを投げる。ガンガン振ってくるメジャーリーガーにも対応できるだろう。中継ぎではなく、先発で起用すべき」

 抑えには、入団以来の“勤続疲労”が懸念される山﨑康晃(DeNA)ではなく、チームでは先発を務めている山本由伸(オリックス)を推す。

「山本は昨年のナンバーワン投手。どの球種でも三振取れるし、コントロールもいい。試合度胸も抜群だから、抑えにはピッタリなタイプだね」

高橋礼 Rei Takahashi

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入団2年目の昨季は12勝を挙げ、新人王を獲得。188センチの長身を折りたたみ、地面スレスレから繰り出される直球は最速146キロ。球界でも稀有な本格派サブマリンだ。24歳

菅野智之 Tomoyuki Sugano

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腰痛に苦しみ、昨季は11勝に留まった日本のエース。プレミアは不出場だったが、メジャー挑戦を封印し、「コンディションを整えて東京には絶対に出る」と意気込む。30歳

山本由伸 Yoshinobu Yamamoto

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155キロの直球と、“魔球”カットボールを武器に、昨季は防御率1.95でタイトル獲得。18年には54試合に登板し、32ホールドを記録するなどリリーフ適性もありそうだ。21歳

【中畑清が注目する打者は?】

稲葉ジャパンの4番は誰か。2年連続本塁打王の山川穂高(西武)は、

「7番あたりでホームランを狙って欲しい。長打力に加え、四球も選べるし、簡単にはアウトにならない選手。天真爛漫なキャラクターもいいよね」

 中畑氏が4番に指名するのは、昨季首位打者の鈴木誠也(広島)だ。

「国際大会では、調子の波が少ない選手を4番に使いたい。スラッガーは一度調子が狂うと、復調に時間がかかる。だから山川より、誠也のような3割、30本タイプがいい。“なんとかせいや”と言うと、応えてくれそう(笑)。右打者の鈴木が4番なら、左打者の吉田正尚(オリックス)などを3番か5番に置けば、打順のバランスも良い」

 捕手に推すのは、會澤翼(広島)。

「短期決戦で一番駄目なのは、受け身のリード。その点、會澤は強気な性格だし、打撃も結構良いからね」

山川穂高 Hotaka Yamakawa

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昨季は後半戦で不振に陥ったが、2年連続となる本塁打王(43本)を手にした和製大砲。体重108キロの大きな体から放たれる本塁打は、高い弾道で美しい放物線を描く。28歳

會澤翼 Tsubasa Aizawa

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17年から3年連続ベストナインを受賞。2年続けて2桁本塁打を記録するなど、セを代表する“打てる捕手”だ。投手の長所を巧みに引き出すリードも高評価を受ける。31歳

鈴木誠也 Seiya Suzuki

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昨季は首位打者と最高出塁率の2冠。走攻守三拍子揃った侍ジャパンの4番は、高いミート力で外国人投手の動くボールも苦にせず、プレミア12でも大会MVPを手にした。25歳

スーパーサブ編

外崎修汰 Shuta Tonosaki

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現在の本職は2塁だが、内外野をこなすユーティリティープレイヤー。3年連続20盗塁超の走力と、昨季は26本塁打、90打点を記録するなどパンチ力も兼ね備えている。27歳

周東佑京 Ukyo Shuto

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開幕前に支配下選手登録され、昨季は主に代走として25盗塁を記録。韋駄天ぶりが稲葉監督の目に留まり、代表に初選出。甘いマスクが女性ファンの熱い視線を集める。23歳

キャプテン編

坂本勇人 Hayato Sakamoto

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遊撃手としてNPB史上2人目の40本塁打を記録し、昨季のリーグMVPを獲得。巨人では今季も主将を続投。そのリーダーシップで、若手中心の代表を引っ張る。31歳

松田宣浩 Nobuhiro Matsuda

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打撃では毎年コンスタントに30本塁打前後、守備では7年連続ゴールデングラブ賞と実績は充分。代表では控えの可能性もあるが、「熱男〜!」とチームを盛り上げる。36歳

【中畑清が注目するスーパーサブは?】

「外崎修汰(西武)のような内外野を守れる選手がいると、本当に心強いね。快足の周東佑京(ソフトバンク)は1点取りたいという場面で起用されるだろう。チームを引っ張る役割は坂本勇人(巨人)と松田宣浩(ソフトバンク)に期待したい。特に松田はサードのスタメンを張る力もあるし、チームを明るくするムードメーカーだから。俺の現役時代と被るんだよな(笑)」

 五輪の初陣まで残り約200日――。



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