見出し画像

日本の顔 富野由悠季

画像1

富野由悠季(とみの よしゆき・アニメ監督)
写真=釜谷洋史 (本社)

「こいつ……動くぞ!」

主人公アムロ・レイの名ゼリフさながら、巨大なガンダムが身を屈めて、腕を伸ばす。その先にいるのは富野由悠季(80)だ。「機動戦士ガンダム」の生みの親であり、60年近くにわたりアニメ界の最前線を走ってきた。

「昨年、文化功労者に選ばれたけど、なぜなのかよく分からなかった。宮崎駿さんがもらったのは理解できますが、僕には彼ほどの才能は一切ないからです。ただ、考えて気づいたのは、ガンダム世代と呼ばれた人たちが、文科省など中央官僚の中にもいて決定権を持つ年齢になったんだと。時代全体の変化を感じたね」

今月には新作映画「GのレコンギスタⅤ」が封切りに。幻の次回作「ヒミコヤマト」の構想を語る際には思わず笑みがこぼれ、熱がこもる。

「本当は死ぬまで楽させてほしいけど、そうもいかない。あと、もう一声、叫ぼうと思っています」

画像2

ガンダムファクトリー横浜で全長18メートルの実物大を前に。「奈良の大仏を造立するのに似ているね。完成品を見るといつも課題が残る」

ここから先は

192字 / 3画像
noteで展開する「文藝春秋digital」は2023年5月末に終了します。同じ記事は、新サービス「文藝春秋 電子版」でお読みいただけます。新規登録なら「月あたり450円」から。詳しくはこちら→ https://bunshun.jp/bungeishunju

文藝春秋digital

¥900 / 月

月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に配信。月額900円。(「文藝春秋digital」は2023年5月末に終了します。今後は、新規登録なら「…

「文藝春秋digital」は2023年5月末に終了しました。今後は「文藝春秋 電子版」https://bunshun.jp/bungeishunju をご利用ください