霞が関コンフィデンシャル 岸田首相「後継秘書官」4人の候補、エネ庁逆襲する「資源派」、総務省次官争いに伏兵、防衛省きっての「安倍印」
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霞が関コンフィデンシャル 岸田首相「後継秘書官」4人の候補、エネ庁逆襲する「資源派」、総務省次官争いに伏兵、防衛省きっての「安倍印」

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日本を動かすエリートたちの街、東京・霞が関。日々、官公庁を取材する記者たちが官僚の人事情報をどこよりも早くお届けする。

★後継秘書官4人の候補

岸田文雄首相は、5月24日に東京で開かれるクアッド(日米豪印)首脳会議前に、外務省出身の中込正志首相秘書官(平成元年入省)を交代させる意向を固めた。6月後半にドイツ南部で開催される主要7カ国(G7)首脳会合までに官邸の新体制を確立するためだ。

そもそも中込氏を首相秘書官に指名したのは岸田氏本人だ。外務大臣時代に岸田氏の秘書官だった中込氏を評価していたが、本省との連携に問題ありと判断したという。

注目は後継秘書官人事だ。名前が挙がるのは、遠藤和也総合外交政策局審議官(2年)、河邉賢裕駐米公使(3年)、御巫みかなぎ智洋国際法局審議官(同)、有馬裕総合外交政策局審議官(同)の4人である。

現時点で最有力視されるのは河邉氏だ。同氏は在米日本大使館で、ロシアのウクライナ侵攻以前からプーチン大統領は間違いなく決行すると主張していた数少ない外交官である。これまで総合外交政策局総務課長、菅義偉官房長官秘書官、総合外交政策局参事官などを歴任している。

つづいて有力視される御巫氏は国際法局参事官などを歴任。同氏もまた谷内正太郎初代国家安全保障局長(昭和44年)、杉山晋輔前駐米大使(52年)、秋葉剛男国家安全保障局長(57年)ら歴代次官の系譜に連なる条約畑のスーパーエリートだ。加えて国際連合日本政府代表部参事官、駐英公使など海外経験も豊富だ。

もし河邉氏が首相秘書官となれば、平成3年入省同期の荒井勝喜氏(旧通産省)との実力争いにも注目が集まるだろう。

岸田文雄 (1)

岸田首相

★逆襲する「資源派」

欧州や日本にとってエネルギーの「脱ロシア」は最重要課題だ。資源エネルギー庁は官民挙げて資源外交を展開する構えを見せる。

通産省時代からエネルギー官僚は資源派と市場派に色分けされたが、最近は「脱炭素」に押され、海外で原油、ガス、石炭の権益確保を目指す資源派の影は薄かった。

その中で、保坂伸エネ庁長官(昭和62年、旧通産省)は資源重視の姿勢を失わなかった一人だ。極東ロシアや北極海の天然ガス開発に最も精通しており、岸田首相の側近も「ロシア制裁を強化しつつ権益も維持する綱渡りの政策を担える唯一の人材」と評価する。開成出身で、嶋田隆首相秘書官(57年)が最も信頼する後輩とされる。保坂氏が多田明弘事務次官(61年)の後任となるのはほぼ確実だ。

保坂氏を支える山下隆一エネ庁次長(平成元年)も次官レースで同期のトップを走る。飯田祐二官房長(昭和63年)を挟んでエネ庁長官、事務次官のポストをリレーする見込みだ。嶋田氏と同じく東京電力ホールディングスに取締役として出向した経験があり、「電力自由化の実務を担った時期もあり、市場派としての色合いが強いのでは」(東電幹部)と見られている。

資源政策の最前線にいるのが早田豪石油・天然ガス課長(平成9年)だ。日本貿易振興機構(JETRO)の産業調査員としてニューヨークで活動し、経産省が長年培ってきた米国のエネルギー人脈を受け継いでいる。

資源政策の焦点になるのは天然ガスだ。国際的な取引市場の整備が大きなテーマだが、エネルギー需要が高まる冬に向け、岸田政権の機動力が試されるだろう。

★次官争いに伏兵参戦

接待問題で揺れた総務省を率いてきた黒田武一郎次官(昭和57年、旧自治省)がようやく今夏、退任する。

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