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【15-政治】【菅新政権の課題】女性だからこそ気付ける政策の実現へ|稲田朋美

文・稲田朋美(衆議院議員)

女性議員が少ない責任は自民党にある

世界では、女性のリーダーが活躍しています。新型コロナウイルスの対応でも、成功した台湾やニュージーランドがそうでした。きめ細かさ、発信力やコミュニケーション力、国民の困っている点に共感できる力が、女性リーダーの長所だと思います。ところが日本では、リーダーどころか女性の政治家があまりにも少ない。世界経済フォーラムの「ジェンダーギャップ指数2020」で、日本は153カ国中121位と、過去最低の順位に落ちてしまいました。経済、政治、教育、健康の4つの分野のうち、最も低いのが政治で144位です。女性議員が少ない責任は、政権与党の自民党にあります。衆議院の女性議員は10%ですが、自民党に限ると7%しかいません。

自民党は、女性議員の数値目標すら掲げていません。しかし、2020年9月に下村博文・選対委員長(現・政調会長)が、「2030年に党の女性議員が国会でも地方でも3割を占めるように、候補者クォータ制の導入を目指す」と、具体的な数値と方法を掲げる提案書をまとめました。クォータ制というのは、議員や候補者の一定数をあらかじめ女性に割り当てる制度で、北欧などで広く採用されています。日本でもこの制度を採り入れ、例えば候補者の3分の1を女性にするという法的義務を各政党に課すことも検討すべきです。ただし憲法14条の法の下の平等に触れる可能性があるので、憲法改正も議論しなければなりません。日本の憲法のように一般的な男女平等条項だけでなく、政府に男女不平等を除去する責務を課す憲法の国も多いです。女性議員の割合が1980年代に5%程度だったフランスでは、クォータ制を導入してそれが憲法裁判所で憲法違反となりましたが、憲法を改正してパリテ法(候補者の男女数を同じにする)を導入し、女性議員を約40%(2019年)まで増やすことに成功しています。

日本は、女性が選挙に出て当選しても、そのあと当選し続けることが難しい国です。私は2005年に初当選し、自民党で同期の女性は16人いましたが、現在残っているのは7人だけで、衆議院で当選し続けているのは3人だけです。「女性議員は、県連との関係をうまく築けない」とか、「地元でちゃんと活動しない」とネガティブに切り捨てられる場合も少なくありません。せっかく当選した女性議員や子育て中の女性議員を、もっと支援する体制もできればいいなと思います。

「女性の総理が誕生するのはいつですか」と訊かれることも多いです。私は複数の女性が総裁選に手を挙げるべきだと思いますが、20人の推薦人集めがハードルとなり、「うちの派閥はこの候補」と決定が下ると、そこから外れることができません。公明正大に、立候補希望者が議論を戦わせた上で候補を決めていく文化が必要なのではないでしょうか。

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