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詩 / 萩野なつみ【全文公開】

冬の底で

どこまでも
眼をとじていた、とどかない胸に触れながら

親しく砕かれてゆく日々の
瞬きのたびに零れる音符
うなずけば 風が生まれて

どの書物にもない母語のように
しんしんとひかりつづける
あなたの胸、あなたの窓、あなたの雪



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