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【95-皇室】秋篠宮家「皇嗣家」としての課題|江森敬治

文・江森敬治(毎日新聞編集委員)

秋篠宮は皇位継承順位1位

近年、秋篠宮家が、脚光を浴びている。その理由はどこにあるのだろうかと、より大きな視点に立って、その理由を探してみることも必要ではないだろうか。

近代天皇制は、「明治」から「大正」「昭和」「平成」、そして、「令和」へと5代にわたって天皇の位である皇位が、父から息子へと代々、継承されてきた。しかし、「令和」のあと、皇位は兄から弟の秋篠宮へ、弟の系列へと移行する。秋篠宮の長男悠仁親王へと天皇の位が継承される可能性が高いのだ。こうした、兄から弟の系列へと皇位が移るという事態は、近代史の中で日本人が初めて体験する出来事である。私は、ここに2021年もまた、秋篠宮家が注目されるであろう、一つの大きな背景を見る思いがする。

20年3月11日、世界保健機関(WHO、本部・ジュネーブ)は、感染が広がる新型コロナウイルスについて、世界的な流行を意味する「パンデミック」の状態だと発表した。国境を越えた感染が制御できなくなり、現在でも、世界中の人たちが感染の危機にさらされている。20年夏に予定していた東京オリンピックとパラリンピックが1年程度延期された。また、東京など7都府県に、新型コロナウイルス感染拡大を受けた緊急事態宣言が発令されていることを踏まえて、当初、20年4月19日に予定されていた「立皇嗣の礼」を延期。11月8日に行われた。これは、新天皇の即位に伴い、秋篠宮が皇位継承順位1位の皇嗣となったことを国内外に広く示すとても大切な儀式だ。秋篠宮は皇嗣として、一層、重責を担うこととなる。

新型コロナウイルス感染拡大で影響を受けたのは「立皇嗣の礼」だけではなかった。出席予定だった大会や行事などが延期、中止になるなど秋篠宮家の活動も大きく左右された。こうした中、20年5月、秋篠宮一家は、秋篠宮が総裁を務める恩賜財団済生会本部と東京・元赤坂の御仮寓所をオンラインで結び、理事長らから医療現場の様子などについて説明を受けた。この際、医療用の防護服が現場で不足しているとの話を聞き、秋篠宮家の家族5人と宮家の職員たちでポリ袋を利用した簡易な医療用ガウンを手作り。手書きのメッセージも添えて計300着を済生会に贈り、とても喜ばれた。

20年8月初め、秋篠宮夫妻とお茶の水女子大学附属中学校2年生の悠仁親王は御仮寓所で、高知市で開催された「全国高校総合文化祭」の総合開会式をオンラインで視聴した。3人は、式典の様子などをライブ配信で見守り、拍手を送ったりしながら熱心に視聴した。さらに、8月後半、夫妻は、「全国高校総合文化祭」に参加した高校生たちとオンラインで懇談した。10月、秋篠宮夫妻は東京都千代田区の千鳥ケ淵戦没者墓苑を訪れ、秋季慰霊祭に参列するなど、感染状況を見据えながら少しずつ活動の幅を広げている。

コロナ禍で、悠仁親王は自宅学習となったり、オンラインでの遠隔授業も経験した。20年8月下旬から中学校の2学期が始まり、元気に登校している。

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