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詩|水沢なお

火曜日

手が触れた ユキヒョウが跳ねる 弟の 青いシャツのボタンを外す 家族で見たあの滝のように 塔を弾く指のように 階段をくだるように 氾濫する バスターミナルのせっけん水 ストール を 蛍光ペンで囲う 爪の中のプランター 転卵 さかさまの火 わかりあえないことが まだわからなくて うずら色のパッチ ひたいでうねるさざ波 感熱紙を白い歯で撫ぜるみたいに 甘いつちのなかに根を張る かいたいと口にする 背が伸びたふりをする 光る窓を作成する 笑ったりする ありようを恋で例えられる 植えられる また笑ったりする

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