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同級生交歓|海城高等学校 平成8年卒

人の一生を左右するのは校風か、学歴か、友人か。意外な組み合わせ、納得の顔ぶれが並ぶ“誌上同窓会”。「文藝春秋」の名物グラビア企画です。

【トメ】海城高校 3

東京都千代田区 文藝春秋本社にて(撮影・松本輝一)

(右から)

映画史・時代劇研究家
春日太一

スポーツビジネスコンサルタント
葦原一正

かつて海城高校で過ごした者にとって、「青春のにおい」とは「甘酸っぱい」でも「ほろ苦い」でもない。「甘ったるい」だ。

それも、大量の人工甘味料の放つ、鼻をつく甘さ――。学校の近くに巨大なガム工場があり、そのにおいは容赦なく校内にいる我々の鼻に襲いかかってきたのだ。

そんな空気に包まれたせいか、校風は一言で表すと「カオス」。全国有数の進学校なのに放任気味で、同級生にはかなりの変わり者たちがいた。卒業後も、手堅い選択をする者が大半の中、紐なしでバンジージャンプするような人生を送る者もいるようだ。

今回の2人は後者。紐なし人生だ。

在学時、葦原さんは野球部で熱い汗を流し、私は映画館で空しく現実逃避。当時は交わることはなかった。が、今話してみると、あのガムのにおいに満ちた、懐かしいカオスの空間を感じることができた。(春日)

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