文藝春秋digital
武田徹の新書時評 異文化を横断する技術
見出し画像

武田徹の新書時評 異文化を横断する技術

文藝春秋digital
評論家・専修大学教授の武田徹さんが、オススメの新書3冊を紹介します。

異文化を横断する技術

スマホは、矛盾をはらんだ存在だ。人と人をつなぐための情報通信機器なのに、むしろ断絶を生み出しているのだから。

石川結貴『スマホ危機 親子の克服術』(文春新書)はスマホによって分断される親子関係を描く。スマホの先に広がる世界を知らない親は、SNSで知らない人とも抵抗なく交流する子どもの様子に恐怖を感じて子どものスマホを隠して逆ギレされたり、危険信号に気づけずに子どもを犯罪の被害者にしてしまったりする。

スマホは親と子が生きる「文化」を隔ててしまう。だとすればスマホを使う子どもと理解し合うには、出自や母語が異なる外国人とのコミュニケーションの技術が参考になろう。鳥飼玖美子『異文化コミュニケーション学』(岩波新書)は『愛の不時着』など人気ドラマの会話を例に、南北朝鮮のように分断された世界に生きる者同士の意思疎通を考察する。

この続きをみるには

この続き: 745文字
この記事が含まれているマガジンを購読する
月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に幅広いテーマの記事を配信しています。政治家や経営者のインタビュー、芸能人の対談、作家のエッセイ、渾身の調査報道、一流作家の連載小説、心揺さぶるノンフィクション……月額900円でビジネスにも役立つ幅広い「教養」が身につきます。

一流の作家や知識人、ジャーナリストによる記事・論考・ルポルタージュなどを毎日配信。執筆陣のオンラインイベントも毎月開催中。月額900円で記…

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
文藝春秋digital

記事へのご意見・ご感想をお待ちしています。「#みんなの文藝春秋」をつけてご自身のnoteにお書きください。編集部がマガジンにピックアップします。皆さんの投稿、お待ちしています!

文藝春秋digital
月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に、一流の作家や知識人による記事・論考を毎日配信。執筆陣のオンラインイベントも毎月開催中。月額900円で記事読み放題&イベント見放題のサービスです。