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【無料イベント】禅宗僧侶と作家が探求する「精神世界」のニューノーマル|松山大耕(僧侶)×小川哲(作家)

別冊文藝春秋ライブトーク(無料配信)の第2弾が実施決定! ウィズコロナ時代の「看取り」と「お寺の効能」について語ります。

■僧侶と作家。異色のコラボレーションが実現

コロナ禍で様々な「あたりまえ」が失われる中、冠婚葬祭のスタイルも大きな変化の波にさらされている。

多くの人に祝福されるはずの結婚式や披露宴は、「集う」ことに障害が生まれたことで、多くの式が延期となった。

しかしながら、故人の葬儀は延期することができない性質のものだ。

新型コロナウイルスで命を落とした方と、遺族の別れの場面が、大きな変容を余儀なくされていることは、メディアでも数々報じられた通りだ。

お見舞いが叶わず、オンライン面会のみで、別れの時を迎えてしまったり。ご遺体との面会ができないまま、荼毘に付されたり……。

「リモート葬儀」という響きに、驚いてばかりもいられなくなった今、私たちは死や看取りというものについて、どう考えればよいのか。そもそも、人生の終末期への果てしなき恐れはどこから来ているのか。何が悔いを生むのか――。

異色の経歴を持ち、現代ならではの智慧と、テクノロジーへの目配りを意識しながら人々の根源的な不安と向き合いたいと考える京都の禅寺の僧侶・松山大耕さんと、2015年のデビュー以来、卓抜した想像力で数多くの話題作を発表し続けてきたSF作家の小川哲さん。この二人によるライブトークが、7月24日に無料配信されることになった。

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■伝統は智慧の宝庫ということ。現状にあわせて臆せず実践したい

松山さんが副住職を務める「退蔵院」は、日本最大(約10万坪)の禅寺「妙心寺」の塔頭寺院で、1404年の建立。国宝「瓢鮎図」(模本)や史跡名勝・枯山水庭園「元信の庭」、そして四季折々の景色が美しい池泉回遊式庭園「余香苑」をいただくこの禅寺は、かつて宮本武蔵が修行したことでも知られている。

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自院の歴史を紐解くなかで松山さんは、江戸時代中期、退蔵院が貧しい人々に、いまでいうマイクロファイナンスを実施していたことを知ったという。
説法だけでは安心を与えられない、そう判断すればいかなる手段によっても手助けするのが寺の役割ではないのか。考え抜いた松山さんが辿りついたのは、遥かなる視座をもって現代的アプローチを実践することだった。

「寺のいいところは、市場原理に呑み込まれる必要がないことです。だからこそ常に『いまの時代』を生きる人々の不安と愚直に向き合うことができる。現代の最大の不安は死、それから老いでしょう。

私は、テクノロジーが発達した時代に生きる宗教家ならではの務めが何なのかと考えてきました。いまは、できることなら寺で『看取り』をお引き受けし、最期を迎えるその日々の充実、たとえば『リアル走馬灯』とでもいうべき、人生の振り返りや、思い出の共有が実践できる仕組みが整えられたらと考えています。布団から見上げる風景にともに生きてきた人々の姿を映し出し、傍らで見送るご家族にもその思い出を受け継いでもらう。それはきっと、見送った側のみなさんのグリーフケアにもつながるはずだと考えています」

■創造性をサポートするのもまた「寺」の役目

先月「文藝春秋digital」でも紹介したが、退蔵院では、2011年より「退蔵院方丈襖絵プロジェクト」にも取り組んでいる。

「既存の文化財を保全し、同時に新しい遺産を残す」という志のもと、寺の方丈(本堂)の襖、全76面に若手絵師が絵をつけるという試みで、「芸術家のパトロンとなってその時代の最高の芸術を残していくことも寺の仕事のひとつ」と考えた松山さん発案のプロジェクトだ。
 
さらに、気兼ねなく市井の人々に寺を活用してもらうための試み「寺ワーク」にも挑もうとしている。

同じ妙心寺の境内にあり、弟弟子が住職をつとめる壽聖院(石田三成一族の菩提寺)、こちらをリモートワークの場所として貸し出そうというのだ。

奇しくも、三島由紀夫が『金閣寺』を書く際に泊まり込んだお寺として知られる妙心寺。

価値観や常識が変わっていく今だからこそ、より創造性の高い仕事の仕方、ニューノーマルが生み出せるのかもしれない。

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壽聖院にて住職の西田英哲さんと

作家の小川哲さんは、松山さんとの対話を心待ちにしている。

「危機の時代に起こる変化には、グラデーションがあると考えます。文化、とりわけ文学はいつも、遥かなる時間をかけて本質に迫ります。かつて西欧でコレラが猛威を振るった時代には、エドガー・アラン・ポーによる『赤死病の仮面』が生まれ、その後、ガブリエル・ガルシア=マルケスによって『コレラの時代の愛』という小説が書かれました。両者の間には実に140年という年月が流れており、前者はコレラの脅威や、人々の胸に兆した不安そのものを捉え物語として昇華させ、後者はより重層的に、その後の社会の変容や、人間に与えたインパクトも含め、作品化されています。

お寺もまた、千年、二千年という単位で世の中を見つめ、地域の人々の拠り所になってきた場所。そういうところで研鑽を積まれている松山さんとどんなお話ができるのか、いまからとても楽しみにしています。

実際に退蔵院や壽聖院に足を運び、その空間の持つ力に触れながら対話ができたらと思っていますので、楽しみにして頂けたら幸いです」

二人のトークイベントは、7月24日に開催される。詳細は以下の通り。

◆◆◆

文藝春秋の電子文芸誌『別冊文藝春秋』がお送りする生配信企画「別冊文藝春秋ライブトーク(無料配信)」の第2弾として、TwitterライブとZoomウェビナーで無料配信します。

■配信概要

【妙心寺退蔵院から無料生配信】
別冊文藝春秋ライブトークVol.2 松山大耕(僧侶)×小川哲(作家)
「ウィズコロナの時代に考える新しい看取りとお寺、精神世界の変容」

■配信日時

2020年7月24日(金・祝) 17:00~18:30を予定 
(通常は非公開の場所も含めて、美しい境内の様子もお伝えすべく、日暮れ前の配信となります)

■視聴方法

1)Twitterライブ(本の話@文藝春秋BOOKSアカウント@hon_web)による無料配信
(こちらでは質問は受け付けません。ご了承ください)

2)Zoomウェビナーでの視聴
Peatix https://bunshunevent4.peatix.com
こちらで無料視聴券を取得してください(限定950名)。
ウェビナーでは、事前でもライブ配信中でも、松山さんや小川さんに質問をすることができます。奮ってご参加ください。

PC、タブレット、スマートフォンで視聴できます。
配信コンテンツにつき、通信状況によって音声、画像が乱れることがございます。
ご了承くださいませ。

■プロフィール

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松山大耕(まつやま・だいこう)
1978年、京都市生まれ。2003年東京大学大学院農学生命科学研究科修了。07年より退蔵院副住職。各国大使館での講演など、日本文化の発信・交流が評価され、09年より観光庁「VISIT JAPAN大使」、 11年より京都市「京都観光おもてなし大使」。 同年、日本の禅宗を代表し前ローマ教皇に謁見、世界の宗教家などと交流。13年には諸宗教間交流駅伝に参加。 14年度世界経済フォーラム(ダボス会議)に出席するなど、宗教の垣根を越えて活動中。16年には『日経ビジネス』誌の「次代を創る100人」にも選出された。

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小川哲(おがわ・さとし)
1986年、千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程退学。2015年、『ユートロニカのこちら側』で第3回ハヤカワSFコンテスト〈大賞〉を受賞しデビュー。18年、『ゲームの王国』で第38回日本SF大賞、第31回山本周五郎賞受賞。19年、『嘘と正典』で直木賞候補。

■お問い合わせ

event@es.bunshun.co.jp(文藝春秋イベント事業部)

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