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司馬遼太郎『坂の上の雲』大講義 ビジネスマン必須の“最高の共通言語”【片山杜秀×佐藤優】
「エリート」と「大衆」が分断された今こそ、世代を超えて読み継ぐべき「国民文学」。/片山杜秀(慶應義塾大学教授)×佐藤優(作家・元外務省主任分析官)
<この記事のポイント>
▶︎連載が開始されたのは1968年。右肩上がりの時代に、多くの読者は徐々に“成り上がっていく”自分を重ね合わせて読んだ
▶︎司馬遼太郎はとにかく「動いているもの」が好きで、「組織」とか「システム」には全く興味を示さなかった
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【63-WITHコロナの時代 】なぜ日本人は「コロナ感染は自業自得」と考えてしまうのか|三浦麻子
文・三浦麻子(大阪大学大学院教授)
「感染は自業自得だと思う」
2020年3月から4月にかけて、私たちの研究グループでは、日本、アメリカ、イギリス、中国、イタリアの5か国で、それぞれ400~500人を対象に、新型コロナウイルス感染症に関する意識調査を行いました。
その結果、日本では「新型コロナウイルスに感染する人は、自業自得だと思う」という項目に対し、「そう思う」(「非常にそう思う」「ややそう
【62-WITHコロナ】の時代 最も頭の悪いウイルスでさえ 最も頭のいいウイルス学者より賢い
文・近藤一博(東京慈恵会医科大学ウイルス学講座教授)
“コロナうつ”
最も頭の悪いウイルスでさえ、最も頭のいいウイルス学者より賢い――。
これは昔からウイルス学の世界で言われてきた言葉です。
それにしても、今年はウイルスに明け暮れた1年でした。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、世界では多くの人が命を落とす一方、“うつ症状”に見舞われる人も続出しました。慣れない在宅勤務や不要不急の外出制限
小説「ミス・サンシャイン」# 4|吉田修一
【前号まで】
昭和の大女優・和楽京子こと石田鈴の元で荷物整理のアルバイトをする大学院生の岡田一心は、彼女の作品を共通の話題にして、カフェの女性店員と交流を深めていく。肉体派女優と呼ばれた和楽京子は巨匠・千家監督の目に留まり、後に世界を席巻する『竹取物語』に出演した。
★前回の話を読む。
★最初から読む。
凱旋帰国 一九五〇年代のことである。その年、日本映画界はもちろん、まだ敗戦の色濃い日本全土
コロナで苦しむ映画業界 同時配信にドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が抗議文|Ms.メラニー
ワーナーメディアが、2021年のワーナー劇場公開予定作品17本すべてをHBO Maxにおいて追加料金なしで同時配信する――。この一報に対し、『メッセージ』などの監督で知られるドゥニ・ヴィルヌーヴらが抗議の声をあげた。30年にわたってアカデミー賞をウォッチし続け、『なぜオスカーはおもしろいのか? 受賞予想で100倍楽しむ「アカデミー賞」』の著書があるMs.メラニーが解説する。(文・Ms.メラニー/オ
もっとみるNONA REEVES西寺郷太が語る「NiziU」成功の最大のファクター
日本のソニー・ミュージックと韓国の芸能プロダクション、JYPエンターテインメントが組んで誕生したガールズグループ『NiziU(ニジュー)』。2020年12月の本格デビューの前にプレデビュー曲をネットなどで公開したところ、YouTubeでの再生回数は約1.8億に達した。この爆発的な人気を、自身もアーティストであり、音楽プロデューサーでもある『NONA REEVES』の西寺郷太氏が分析する。
西寺氏