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われらが同時代人ドストエフスキー 亀山郁夫
文・亀山郁夫(名古屋外国語大学学長)
今年2021年は、ロシアの文豪ドストエフスキーの生誕200年の記念すべき年にあたり、この秋口から冬にかけて、ロシア各地で記念行事が予定されている。コロナ禍という悲しむべき事態でなければ、世界の研究者はこぞってロシアを訪れ、それこそ対面による知の一大祝祭に加わることができただろう。
ついでながら、今年は、私個人にとっても節目の年にあたる。ドストエフスキーの研
イベントレポート「阿川佐和子さんが体験した介護の話と ”争族”にならないための早めの手立てとは?」
去る9月8日、文藝春秋によるオンラインセミナー「相続で知っておきたポイント」が開催された。三井不動産レッツの協賛による本イベントは、第1部に作家・阿川佐和子さんが登壇しご自身の介護体験がテーマの講演と、第2部の三井不動産株式会社 レッツ資産活用部・杉谷隆さんによる相続にまつわるヒントに富んだセミナーとなった。
第一部は、作家・阿川佐和子さんをゲストに迎え、「父と母からの贈り物」と題して、ご両親の
香川1区で日本の政治を撮る 大島新
文・大島新(ドキュメンタリー監督)
現在、立憲民主党に所属する衆議院議員の小川淳也氏を17年間にわたり取材した映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』は、2020年6月に公開すると予想もしなかった大きな反響を呼び、キネマ旬報ベスト・テン文化映画第1位を受賞した。私は今、その続編に当たるドキュメンタリー映画『香川1区』の撮影の真っただ中にいる。
企画のきっかけは、2020年9月の菅義偉政権の誕生に
岸田文雄「デジタル田園都市国家構想」がこの国を脆弱にする|「『総理の器』とは何か 岸田ビジョンを斬る!――先崎彰容の令和逍遥 Vol.1」講義録
10月8日、批評家・日本近代思想史研究者の先崎彰容さんによる文藝春秋digitalウェビナー「『総理の器』とは何か――岸田ビジョンを斬る!|先崎彰容の令和逍遥 Vol.1」が開催されました。岸田文雄首相の就任会見で示された「新しい資本主義」「デジタル田園都市国家構想」といった“岸田ビジョン”、その本質とは何か。中間層の底上げ、東京一極集中の是正、「聞く」リーダー像……新総理の打ち出す未来に光はある
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