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佐藤優 “いい上司”になるためのマネジメント論『決定版「任せ方」の教科書』出口治明 ベストセラーで読む日本の近現代史

 企業でも役所でも中間管理職になりたくない人が増えているという。

〈米マンパワーグループが2020年3月に実施した調査によると、役職に就いていない20~50歳代の正社員の8割超が「管理職になりたくない」と回答しています。管理職になりたくない理由の上位は次のようになっています。

責任の重い仕事をしたくない(51%)

報酬面でのメリットが少ない(40%)

業務負荷が高い(40%)

面倒な調整業務が増えそうに思う(28%)

部下育成に興味がない(21%)

 価値観やライフスタイルの多様化やキャリアに対する意識の変化により、かつてはゴールの1つだった管理職は、もはや共通の目標ではなくなったと言えます〉(2022年11月25日「日経クロステック」)

 確かに評者の高校時代の友人にも、極めて優秀な高校教員なのに管理職試験を受けずに、ヒラのまま定年を迎えた人がいる。理由を尋ねると「校長になって学校を運営することは面白そうだが、中間管理職の教頭(副校長)として人事管理や保護者のクレームや教育委員会との折衝で煩わされるのが嫌だった」と答えた。そばにいた若手教員たちも「教頭だけはやりたくない」と言っていた。

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