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茨城一家殺傷事件、少年A……「人を殺したい人たち」

茨城一家殺傷事件、少年A……「人を殺したい人たち」

2019年9月、茨城県境町で起きた一家4人殺傷事件。雑木林に埋もれるように建つ一軒家に住む小林光則さん(当時48。以下同)、妻の美和さん(50)がめった刺しにされ死亡。中学1年生の長男は腕と両足を切られて重傷、小学6年生の次女は手に催涙スプレーをかけられ、負傷した。 茨城県警は5月7日、埼玉県三郷市に住む岡庭由征容疑者(26)を逮捕。事件以前に、岡庭容疑者と被害者家族に接点はなかったと見られている。重大犯罪者の精神鑑定にもたずさわってきた岩波明氏は、岡庭容疑者のようなタイプ

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スターは楽し 小林 旭|芝山幹郎

スターは楽し 小林 旭|芝山幹郎

小林旭 通俗を突き破る一本気 顔を見てすぐに声を思い出すスターは数多い。ハンフリー・ボガート、マリリン・モンロー、三船敏郎、若尾文子……。 だが、名前を聞いて、顔より先に声を思い出すスターは意外に少ない。真っ先に浮かぶのは、ダース・ヴェイダーの声で知られるジェームズ・アール・ジョーンズだが、日本にも圧倒的な声の力を持ったスターがいた。 小林旭だ。 小学生だったころ、私や近所のガキどもは、声を張り上げてアキラの歌を合唱していた。最初はたしか〈ダイナマイトが百五十屯〉

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数字の科学 アンモニア生産に伴うCO2排出量|佐藤健太郎

数字の科学 アンモニア生産に伴うCO2排出量|佐藤健太郎

サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。 アンモニア生産に伴うCO2排出量=約3億トン今年、京都では記録に残る1200年間で最も早く桜が満開を迎えたという。この異常事態がさほど話題にはならなかったのは、コロナ禍に気を取られてか、あるいは温暖化慣れしてしまったせいなのか。だがその間にも、状況は悪化の一途を辿っている。 温暖化の原因とされる大気中CO2濃度を下げるため、多くのアイディアが出されている。エネルギー供給体制や都市デザイ

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河村たかし名古屋市長「リコール不正署名疑惑」に答える

河村たかし名古屋市長「リコール不正署名疑惑」に答える

「私こそ大村秀章愛知県知事の噓を許さない」 <summary> ▶私はリコール運動を応援したが、不正署名には一切関わっていない ▶私が大村知事のリコール活動を応援したのも、知事の“独断”で、日本人の心を傷つける反日作品の数々を税金を使って展示させたことはリコール(解職)に値する、と考えてのこと ▶リコール活動を始めた経緯について高須院長は、「リコールをしようと言い出したのは河村さんなのに、私が言い出したと嘘をついたことは許せない」と述べているが、これは事実と異なる 河村氏

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世界経済の革命児 オズレム・トゥレチ/ウール・シャヒン(バイオンテック創業者)|大西康之

世界経済の革命児 オズレム・トゥレチ/ウール・シャヒン(バイオンテック創業者)|大西康之

ジャーナリストの大西康之さんが、世界で活躍する“破格の経営者たち”を描く人物評伝シリーズ。今月紹介するのは、オズレム・トゥレチ/ウール・シャヒン(Özlem Türeci/Ug˘ur Şahin、バイオンテック創業者)です。 オズレム・トゥレチ(右)とウール・シャヒン(左) 新型コロナのワクチンを開発した企業を創業した移民夫婦「160万人以上の命を奪った病気に対して、人類が初めて効果的な反撃を開始した時、そのワクチンを開発した会社の共同創業者たちは、世界中の規制当局に

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大相撲新風録 遠藤|佐藤祥子

大相撲新風録 遠藤|佐藤祥子

遠藤(石川県鳳珠郡穴水町出身、追手風部屋、30歳) 寡黙な業師の大殊勲大関照ノ富士の連覇で幕を閉じた五月場所。優勝争いを独走する照ノ富士を脅かしたのが、前頭八枚目の遠藤だった。13日目に大関貴景勝に土を付けた遠藤は、14日目、成績の振るわない大関正代に代わって照ノ富士戦を組まれた。 土俵際で下手投げを打って照ノ富士の巨体をひっくり返し、際どい勝負となる。軍配は照ノ富士に上がったものの、行司差し違えで遠藤が勝ち星を拾った。マスク着用で声援も禁止されているはずの観客たちが

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日本語探偵 【う】「うんぬんかんぬん」
発生源は思ったより古い|飯間浩明

日本語探偵 【う】「うんぬんかんぬん」 発生源は思ったより古い|飯間浩明

国語辞典編纂者の飯間浩明さんが“日本語のフシギ”を解き明かしていくコラムです。 【う】「うんぬんかんぬん」発生源は思ったより古い 「『電車が遅れまして』うんぬんかんぬんの言い訳を彼は続けた」などと言うことがあります。この「うんぬんかんぬん」を、あなたは使うでしょうか。最初に聞いたのはいつか、覚えていますか。 私は高校時代、1985年に友人が使っていたので知りました。「云々(うんぬん)」は分かるけど、「かんぬん」って何だ。そんなことばはないはずだ! 解説すると、「かんぬん

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第52回「大宅壮一ノンフィクション賞」発表&選評

第52回「大宅壮一ノンフィクション賞」発表&選評

〈受賞作〉『女帝 小池百合子』 文藝春秋刊 石井妙子(いしいたえこ)  正賞 百万円 副賞 日本航空提供の国際線往復航空券 公益財団法人 日本文学振興会 選考経過第52回大宅壮一ノンフィクション賞選考委員会は5月13日に都内で開催されました。梯久美子、後藤正治、佐藤優、森健の四選考委員が出席(出口治明委員は欠席)し、討議の末、頭書のとおり受賞作が決定いたしました。 なお、受賞作以外の候補は以下の4作です。 片山夏子『ふくしま原発作業員日誌 イチエフの真実、9年間の 記

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インドの“世界最悪”コロナ感染爆発はこうして起きた

インドの“世界最悪”コロナ感染爆発はこうして起きた

治療されず、火葬も追いつかない“この世の地獄”。/文・広瀬公巳(NHK元ニューデリー支局長) <summary> ▶インドがウイルスの猛威を許した第一の原因は、医療体制の不備 ▶とりわけ極限の「3密状態」が生まれたのが、クンブメーラという名のヒンドゥー教の沐浴の祭典 ▶人道援助として、感染症対策として、さらには外交戦略として、いずれの意味においても、いま窮地に立っているインドへの支援を惜しむべきではない インドはいまどんな状況にあるのか 現在インドでは、新型コロナウイルス

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船橋洋一の新世界地政学 台湾:戦略的曖昧性と戦略的明瞭性

船橋洋一の新世界地政学 台湾:戦略的曖昧性と戦略的明瞭性

今、世界では何が起きているのか? ジャーナリストの船橋洋一さんが最新の国際情勢を読み解きます。 先月の日米首脳会談後に発表された共同声明は、「日米両国は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す」と明記した。 日米共同声明で台湾に言及したのは1969年の佐藤・ニクソン会談後、52年ぶりのことである。この時は、「台湾地域における平和と安全の維持も日本の安全にとって極めて重要な要素」であるとの文言が入った。それに比べても、今回の文言は、ことさ

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