見出し画像

中田喜子 『にんげんだもの』で演技に開眼

文・中田喜子(俳優)

 30歳の頃、不思議な出会いがありました。京都のホテルから1人でタクシーに乗った時のこと。ドライバーさんが「この本、見てください」と差し出してきたのが、相田みつをさんの『にんげんだもの』(文化出版局)でした。
 
 開いてくれたページには、「入力不力 りきんだらダメ たるんでもダメ ちからをいれて りきまず それがなかなか むずかしいんだよなあ」という筆書きが。脳裏に焼き付いて帰京してから書店を探し回り、やっと1冊、発売されたばかりのこの本を見つけました。 

中田喜子氏

ここから先は

1,548字
noteで展開する「文藝春秋digital」は2023年5月末に終了します。同じ記事は、新サービス「文藝春秋 電子版」でお読みいただけます。新規登録なら「月あたり450円」から。詳しくはこちら→ https://bunshun.jp/bungeishunju

文藝春秋digital

¥900 / 月

月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に配信。月額900円。(「文藝春秋digital」は2023年5月末に終了します。今後は、新規登録なら「…

「文藝春秋digital」は2023年5月末に終了しました。今後は「文藝春秋 電子版」https://bunshun.jp/bungeishunju をご利用ください