新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症やコロナワクチンについては、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
見出し画像

丸の内コンフィデンシャル みずほGのラスプーチン、メルカリの正念場、パソナ竹中平蔵の会長退任、ユニバーサル創業者の逆襲

文藝春秋digital

★ラスプーチンの改革手法

みずほで「ラスプーチン」と恐れられる人物がいる。持株会社みずほフィナンシャルグループ(FG、木原正裕社長)の上ノ山信宏取締役兼執行役人事グループ長だ。

奇怪な風貌で知られた怪僧ラスプーチンとは違って、上ノ山氏はバンカー然とした紳士。その立ち居振る舞いや権力掌握術が「ラスプーチン」を彷彿とさせるという。

東大工学部出身の同氏は、1991年に旧日本興業銀行に入行。FGのグループ人事部副部長や営業第9部長、取締役会室長などを歴任したエリート中のエリートだ。同じ興銀出身の坂井辰史前社長からの寵愛を受け、将来の社長候補の筆頭に挙げられていた。

そんな上ノ山氏が目下、取組んでいるのが抜本的な人事制度改革だ。中堅・若手社員で構成する「企業風土改革ワーキンググループ」を立ち上げ、そのトップに上ノ山氏が就いている。

企業風土改革WGは、2カ月に1度のペースで上ノ山氏を中心に、志願した中堅・若手社員10数人が参加する。だが、「フリーハンドの議論にもかかわらず、上ノ山氏は気に入らない発言者に対して露骨な態度をとり、物言えば唇寒しの雰囲気だ」(みずほ関係者)という。

企業風土改革は、いうまでもなく昨年来のシステム障害の反省に立った施策であり、今年2月からFG社長に就いた木原氏が取組む最重要課題にほかならない。

企業風土改革WGは今年度中に課題を洗い出した上で、報告書をまとめ、役員に報告する予定だ。

金融庁は、システム障害時の業務改善命令において、みずほの企業風土を「言うべきことを言わない。言われたことだけしかしない姿勢」と痛烈に批判した。この企業風土改革WGの様子からも、その根深さはうかがい知れる。

★IT新星の夢遠のく

IT業界の新星として名を馳せたフリマアプリのメルカリ(山田進太郎CEO社長)が、正念場を迎えている。

2022年6月期に再び赤字転落。期待の米国事業は流通総額が減少し、国内の成長率も減速傾向にある。

そこで取り沙汰されているのは経営陣の刷新だ。米国子会社のCEOを務めるジョン・ラーゲリン氏は17年に三顧の礼で迎え入れたフェイスブック元幹部だ。

コロナ禍の在宅特需で一時勢いを得たものの、日本のブランドを海外で浸透させるのは難しい。株式市場からは「トップを替えるか、事業を撤退しないと、株価が持たない」との声が漏れ伝わる。

日本事業を統括するのが、元グリー(田中良和会長兼社長)幹部の青柳直樹氏だ。同氏も山田氏に請われる形で17年に決済・金融子会社メルペイの代表に就任、21年に暗号資産子会社メルコインの代表にもなった。今年からは、フリマアプリを含めた日本事業全般を指揮する。

青柳氏の出世に違和感を持つ社員も多い。メルペイはソフトバンク(宮川潤一社長兼CEO)らが出資するペイペイ(中山一郎社長兼CEO)にまるで歯が立たず、金食い虫のまま。メルコインは今年6月に金融庁への登録を完了したものの、競合他社から「あまりに遅い参入で、今さら何をするつもりなのか」と呆れられている。

青柳氏の後釜と目されているのが、同じくIT大手から移ってきたメルカリ会長の小泉文明氏だ。ミクシィ(木村弘毅社長)CFO時の手腕を買われ、現在はメルカリ傘下の鹿島アントラーズの運営会社社長も務める。

すでにメルカリは山田氏の共同創業者である富島寛氏、石塚亮氏が退職。両氏は米国事業を担ってきたが、成果を出せずラーゲリン氏が招聘された経緯がある。そのラーゲリン氏の後は、山田氏が自ら米国に乗り出すという観測もある。国内の稼ぎがあって初めて、海外投資も可能になる。創業来の世界挑戦という夢は遠のくばかりだ。

★「政商」の誤算と落日

総合人材サービスのパソナグループ(南部靖之グループ代表)は8月19日、定時株主総会を開き、竹中平蔵会長の退任を正式決定した。

これに先立ち、竹中氏は8月4日、自身のYouTubeチャンネルで次のように語った。

「私自身、たくさんの“老害”を見てきました。残念だけれど、年齢を重ねれば経験を積んで能力が高まる面と、知力体力が落ちてくる面があると思います。これは自分で判断しなきゃいけないと思います」

この続きをみるには

この続き: 1,515文字
この記事が含まれているマガジンを購読する
月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に幅広いテーマの記事を配信しています。政治家や経営者のインタビュー、芸能人の対談、作家のエッセイ、渾身の調査報道、一流作家の連載小説、心揺さぶるノンフィクション……月額900円でビジネスにも役立つ幅広い「教養」が身につきます。

文藝春秋digital

¥900 / 月

一流の作家や知識人、ジャーナリストによる記事・論考・ルポルタージュなどを毎日配信。執筆陣のオンラインイベントも毎月開催中。月額900円で記…

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
文藝春秋digital

記事へのご意見・ご感想をお待ちしています。「#みんなの文藝春秋」をつけてご自身のnoteにお書きください。編集部がマガジンにピックアップします。皆さんの投稿、お待ちしています!