日本人はお金儲けが嫌い? 山崎元
金融庁がNISA(少額投資非課税制度)普及の説明によく使う数字として、2015年までの20年間で家計金融資産の額は米国で3.1倍、英国で2.3倍に増えているが、わが国は1.5倍弱に過ぎない、というものがある。確かに、銀行預金ばかりでは資産は増えにくい。
では、日本人はお金儲けが嫌いなのか。「私は投資は嫌いだ」という人は少なくないが、その心理は「あの葡萄は酸っぱい」と言い放つイソップ童話の狐の心境に近い。投資で儲けた経験が乏しく、投資に手が伸びない一方で、他人が儲けることは面白くなく、「投資はギャンブルだ」などと言う。
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