同級生交歓 甲陽学院高等学校 昭和53年卒
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同級生交歓 甲陽学院高等学校 昭和53年卒

人の一生を左右するのは校風か、学歴か、友人か。意外な組み合わせ、納得の顔ぶれが並ぶ“誌上同窓会”。「文藝春秋」の名物グラビア企画です。

11月号同級生交歓 甲陽学院高等学校

兵庫県西宮市 ホテルヒューイット甲子園にて(撮影・志水隆)

(右から)
スペイド代表取締役
乾純
大林組設計本部工事監理部長
関西二期会所属テノール歌手
竹田昌弘
東京大学大学院医学系研究科教授
国立精神・神経医療研究センター神経研究所長
岩坪威
大阪大学未来医療センター特任研究員
田中友希夫

我らが母校甲陽学院は、灘五郷の酒造業辰馬家の篤志により、大正9年甲子園の地に創立された。多くの若人を育んだ学舎は昭和53年六甲山麓に移転したが、甲子園校舎最後の3年間を知る59回生の4名が、卒後43年目に再会を果たした。

おおらかな校風の中に育った4人の共通項は、音楽にある。乾は、伝説のロックバンド「ザ・スターリン」のドラマーとして一世を風靡した後、今は(株)スペイド代表として建築デザインの分野で活躍。最近は復活したザ・スターリンの音楽活動や、絵画・平面作品制作にも多忙な日々を送る。

竹田、田中、岩坪の3名はグリー部の同期。竹田は京大で、グリークラブと工学部建築学科に学ぶ。大林組で建築設計に携わりつつ声楽の修業に励み、30代でテノール歌手としてデビュー。今や本邦屈指のオペラ歌手の一人として、大林組工事監理部長と二足のわらじを履く。神戸生まれの田中は、北の大地で北海道大合唱団に在籍し、日清製粉では製薬部門に所属。薬づくりの経験を買われ、大阪大未来医療センターでアカデミア創薬の知恵袋として活躍中である。岩坪は、神経内科医からアルツハイマー病研究に入ってはや30年。日本認知症学会代表理事として神経病理学の研究を進める傍ら、新たなアルツハイマー病治療薬を巡っては田中とも情報交換に明け暮れる。

阪神甲子園駅と球場に挟まれたグラウンドに高校野球の強豪校が試合前に訪れるのを、「近くて遠い甲子園」と嘆いたのも昔語りに。御影石と銘木で組み上げられた壮麗な講堂や、古びても落ち着きの感じられた教室の、往時を偲ぶよすがも今はない。

甲陽学院発祥の地を記すモニュメントを前に、跡地に建てられたホテルの一角に佇めば、時空の隔たりを飛び越え、10代の熱い日々の記憶が鮮やかに蘇った。(岩坪)

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