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飯間浩明 【す】「座り込み」を辞書が「定義」するわけじゃない 日本語探偵76

文藝春秋digital

国語辞典編纂者の飯間浩明さんが“日本語のフシギ”を解き明かしていくコラムです

沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前。〈新基地断念まで座り込み抗議 不屈3011日〉という看板の場所に誰もいなかったとして、抗議日数の表示を〈0日にした方がよくない?〉とツイッターに投稿したのは、インフルエンサーの西村博之さんでした。10月3日のことです。

これに対し、「座り込みは工事車両が来る時間帯に行っている」との反論がありました。西村さんは、「座り込み」は〈その場に座り込んで動かないこと〉であり、〈知らない間に辞書の意味変わりました?〉と、この行動は「座り込み」でないとの考えを示しました。

ネット上ではたちまち、この行動が「座り込み」かどうかという議論が起こりました。議論では、辞書の記述が「定義」として参照されました。基地移設の可否や、抗議行動の方法を論じないで、この行動が「座り込み」か否かだけを論じるのは本質的でないとの意見もありましたが、議論は過熱しました。

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