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「塾歴社会」が生む虚しきエリート おおたとしまさ

文・おおたとしまさ(教育ジャーナリスト)

おおたとしまさ氏

 灘中学受験後、新幹線で帰京する車内で母親たちが中学に入ってからどの塾に通うのかを議論している。「鉄緑会だの平岡塾だののほか、聞いたこともない塾の名前も飛び出す」。過熱する中学受験をノンフィクション小説として描いた拙著『勇者たちの中学受験』での一幕だ。

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