瀬戸欣哉 起業のバイブル
10代の頃から月に100冊以上は読んでしまうほどの本の虫でした。父は三菱電機のサラリーマンですが、漢籍を白文で読むような読書家で、本に恵まれた家庭に育ったのです。
最初に読んだのは、小学校に上がった時に買ってもらった『ドリトル先生物語全集』の全12巻(ロフティング、岩波書店)です。イギリス出身の作家が第一次大戦の従軍中、自分の子供に書き送ったのが元になっていて、井伏鱒二の訳もいい。獣医のドリトル先生が動物の言葉を話せるようになり、ひどい目にあわされている賢い動物たちを救い出す物語です。
「動物には感情があるんだ」とのめり込んだし、第1巻の「ドリトル先生アフリカゆき」を読んだ時は、いろんな所に行ってみたいという夢が膨らんだ。商社マンになろうと考えたのもこの本の影響でしょう。
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