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三浦英之「太陽の子 日本がアフリカに置き去りにした秘密」

文・角幡唯介

3つの闇をえぐる渾身のルポ

 新聞社のアフリカ特派員だった著者のSNSに、とある情報がもたらされた。1970年代にコンゴで鉱山開発にあたった日本企業の社員たちが、現地の女性との間に子供を作り、その子供たちが日本人医師と看護師により毒殺されていたというのである。にわかに信じがたい話だが、さらに信じられないことに、この話はフランスのテレビ局に取材され、毒殺疑惑もふくめて事実として世界中に配信されていた。眩暈を催す衝撃をうけた著者は日本人残留児たちのもとを一人一人訪ねはじめる。

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