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鈴木敏夫 宮崎駿と高畑勲の不思議

文・鈴木敏夫(映画プロデューサー)

 20代の半ばまでは物語の虜でした。『フランダースの犬』(ウィーダ、岩波少年文庫)を読んだのは、小学校6年の時です。年齢的に遅めですが、画家を夢見る貧しい少年ネロと愛犬パトラッシュが、憧れの絵の前で身を寄せ合いながら絶命する終幕に涙が止まらなかった。同時に「物語にはこんな力があるんだ」という発見でもありました。その後、芝居のシナリオを書き始め、大人になるまで児童書を読み続ける始まりでした。今のアニメーションの仕事の基礎にもなっています。

鈴木敏夫氏 ©︎時事通信社

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