炎上が怖くて小説が書けるか 島田雅彦
私の著作歴は今年で40年になるんですが、デビュー当時、自分の父親ぐらいの年の編集者に「顰蹙は金を出してでも買え」と言われたことを覚えています。要は「話題になる」というのは、世論に賛否両論を巻き起こすことで、その賛否の割合は相撲でいえば、9勝6敗とか8勝7敗ぐらいが「ちょうどいいんだ」と。当時は「ずいぶん大人だな」と思ったものですが、今ではその意味がよくわかります。
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