見出し画像

「『大奥』は全部女の痛快な世界」 よしながふみ

今年1月に再びドラマ化。徳川家の女将軍が熱く支持されるわけは?/文・よしながふみ(漫画家)、聞き手・南信長

『大奥』から ©よしながふみ/白泉社

『大奥』『きのう何食べた?』などで人気の漫画家・よしながふみ。江戸時代を舞台に男女逆転社会を描いた『大奥』は、疫病やジェンダーなど、現代にも通じる諸問題を扱い、手塚治虫文化賞、小学館漫画賞、日本SF大賞ほか多くの賞を受賞した。

――足かけ18年にわたる『大奥』の連載を一昨年完結されました。家光の時代から明治維新まで200年以上の歴史をよく描き切られたなと。

 よしなが 全体の構想は最初からあったんですが、描き始めたときには舐めていて「5巻ぐらいで終わるだろう」と思っていたんです。ところが、1巻分描いたところで「これはダメだ、思っていた倍はかかる」と。で、10巻近くになってまた「ダメだ、終わらない。でも20巻は行きたくないな」と思って、ギリギリ19巻で終わりました。半ばぐらいで「これは長くなりそう」と、ちょっと気が遠くなりましたね。

――20巻は行きたくないというのは、どうしてですか。

ここから先は

7,159字 / 2画像
noteで展開する「文藝春秋digital」は2023年5月末に終了します。同じ記事は、新サービス「文藝春秋 電子版」でお読みいただけます。新規登録なら「月あたり450円」から。詳しくはこちら→ https://bunshun.jp/bungeishunju

文藝春秋digital

¥900 / 月

月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に配信。月額900円。(「文藝春秋digital」は2023年5月末に終了します。今後は、新規登録なら「…

「文藝春秋digital」は2023年5月末に終了しました。今後は「文藝春秋 電子版」https://bunshun.jp/bungeishunju をご利用ください