俳句――塩野谷仁【全文公開】

俳句――塩野谷仁【全文公開】

火打石

ひぐらしや石とはむかし火打石

むかご飯母は水辺へ行ったきり

遥かさのたとえば夜を零るる萩

人を待つ慣いむかしに草の花

寂しきがゆえに秋蝶双つにす

栗の飯耳を澄ませば日の落ち音

星月夜かの縄は吊られしままか



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