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詩|杉本徹

砕けてゆく静かな光

私鉄沿線からべつの沿線までの、地図に載らない家並みを抜
けると、板塀の傾き、ニワトコの遮る窓、……すっと、どこ
までも陽の潮の満ちてゆく音を、かすか、聴いた、
「わたしは光をにぎっているという映画にも、満チタ」
「そう、それはよかった」――
やがて、舗石を行き交う人びとはみな
うつむく端末と化しているけれど
いつまで
地上の枯葉たちは足どりを、照らしてくれるのだろう
その、砕けてゆく静かな亡びの、光のままに



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