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文藝春秋digital

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2021年9月の記事一覧

『文藝春秋digital』2022年6月ラインナップ

■会員限定イベント●6月8日(水) ・新庄剛志「薬物使用」の過去 抜き打ち検査で「陽性」も、詳細は伏せられ、その年に引退―― 鷲田康(ジャーナリスト)+本誌取材班 ●6月10日(金) ・プーチンが最も殺したい男の告白 M・ホドルコフスキー(オリガルヒ・石油会社「ユコス」元代表)「ウクライナ侵攻は彼の個人的な動機から始まった」 ・「性暴力」私は負けなかった 卜田素代香(仮名)「暴行後『証拠が残るからシャワーを』と男が強いてきました」 ・新連載 外事警察秘録②「日本赤軍との闘い

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【イベントレポート】文藝春秋カンファレンス【タイムパフォーマンス経営】~「時間」の質を最大化する「仕事のための仕事」からの脱却~

文藝春秋カンファレンス「『タイムパフォーマンス経営』~「時間」の質を最大化する「仕事のための仕事」からの脱却~」が8月25日(水)、オンラインで開催された。 マネジメントは、社員のムダな仕事を生産的な時間に変え、限られた仕事の時間の質を最大化するために何ができるのか――。実践者や専門家らが、仕組み作り、科学的根拠に基づく人材育成、コミュニケーションの高度化など、さまざまな視点から考察した。 ◆特別講演①「仕組みが9割-仕事はシンプルにやりなさい」 松井オフィス代表取締役

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岸惠子《一本の鉛筆があれば……》

文・岸惠子  (女優) 拙著『岸惠子自伝』を上梓する時、タイトルが面映ゆかった。『岩波書店』と編集にたずさわった旧友が決めて下さったのだが……。 《岸惠子なんて麗々しく名乗ったって、誰が知るかよ!》と羞恥心を募らせた。けれど、好意的な書評を沢山頂いて、こんどは嬉しくなるという生来のおめでたさでアタマがごちゃごちゃと忙しくなった。そうしたある日、私は書斎を出て、両親が住んだ築90年近い古びた母屋の茶の間へ行きTVの前にだらしなく座った。点けた画面に現れたのは美空ひばりさん。

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尾畠春夫 ワシの修業時代

文・尾畠春夫(ボランティア活動家) 最近、ワシのことを書いた本(『お天道様は見てる 尾畠春夫のことば』白石あづさ著)が出たそうで、なんか照れるわぁ。ワシは、新聞は毎朝「大分合同新聞」を1時間半かけて隅から隅まで読むんやけど、本は時間ばっかり取られるんで、ほとんど読まんのです。でも、この本は信頼しとる白石の姐さんが、3年もかけて書いてくれたんで嬉しいですね。見たら、ワシの昔の話もいっぱい出てきます。 ワシは29の歳に地元の別府で魚屋を開業して、最初から65歳になったら閉める

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柳デザインは心になじむ 柳新一

文・柳新一(柳工業デザイン研究会理事長) 工業デザイナーだった父・柳宗理が亡くなって、この年末で10年になります。 父は生前、「プロダクトデザインは100年以上あるべき」と語っていました。その言葉どおり、ニューヨーク近代美術館の永久収蔵品であるバタフライスツールのみならず、柳デザインの多くが今も生き続けています。 鍋などキッチンウェア関連の近年の売上を見ると、右肩上がりではないものの、下がりもしません。メーカーがメンテナンスもしていて、100年どころか200年でも使える

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“二階外し”仕掛け人は誰か? 赤坂太郎

岸田出馬の背後にチラつく2つの「A」。そして事実上の自主投票に……。/文・赤坂太郎 約110万人の自民党員 「最近、眠れない」「疲れがとれない」 生気のない顔で周囲にこうぼやいているのは、首相の菅義偉である。 8月に実施されたマスコミ各社の世論調査では、菅内閣の支持率は3割前後。東京五輪開催で支持率が上向くはずとの目論見は、見事に裏切られた。一方、自民党の政党支持率は3割台を保持。永田町に伝わる青木幹雄の方程式、すなわち内閣支持率と政党支持率を足して5割を割れば早晩内閣

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坂上遼 介護のビーナス

文・坂上遼(探訪記者・介護人) 昨年7月、68歳にして介護施設で働き始めた。きっかけは94歳の母を亡くしたことだった。20年近く介護どころか孝行らしいことは何一つしてこなかった。「墓に布団は着せられぬ」の後悔から、3年喪に服したという斉の晏子に倣って、その期間くらいは続けてみようと思いたった。放送記者や大学教員、出版人の経験しかない老人が、過去の経歴を捨てて、徒手空拳で赤の他人の、それも一回り以上うえの「老老介護」のスタートだった。 一口に介護と言っても365日気の休まる

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土屋洸子 旧満州・公主嶺の記憶

文・土屋洸子(平和祈念展示資料館語り部) 毎年8月になると、私は暦の数字を読む。9日はソ連参戦の日、11日は走る列車から飛び降りた日、15日に乗った列車は駅に止まったまま動かなかった。 昭和20年8月9日午前0時、新京(現・長春)にあった敷島高等女学校の寄宿舎で寝ていた私は、ドーンドーンという大きな音で目を覚ました。ソ連軍の空襲だった。 寮生は11日に自宅へ帰ることを許され、私を含む公主嶺出身の3人は疎開列車に乗った。いつもは各駅で停車するのに、この日はどの駅も通過して

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西村京太郎 私の丸めた時刻表

文・西村京太郎(作家) 誰も最初から時刻表で旅はしない。 社会人になったばかりの私もひとり旅ばかりやっていたが、時刻表は無縁だった。旅は、行き当りばったりが本来のもので、時刻表の力を借りるなど、旅の堕落と思っていた。だから、明日、休日となると、その日の夕方、上野駅に出かけて行き、青森行の夜行列車に、飛び乗る。もちろん、寝台などはぜいたくだから、最低クラスの座席である。当時は、寝台、ボックス席、固い二人掛と、いろいろな客車を連ねた夜行列車が走っていたのである。金のない旅好き

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菅原進 ビリーバンバン、アニソンを歌う

文・菅原進(ミュージシャン) 兄の孝と、「白いブランコ」でビリーバンバンとしてデビューしたのが1969年。それから50年以上フォークソングを歌ってきましたが、最近、アニメソングなどこれまでほとんど触れたことのない音楽に俄然興味が湧いてきました。 きっかけは2年前の秋、マネージャーが見つけてきた一本の動画です。「ビリーバンバンが歌う小早川紗枝『薄紅』」。「薄紅」とは、「アイドルマスター」というゲームの中のとあるキャラクターが歌うソロ曲です。様々な音源から僕の声を拾い、その曲

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藤原正彦 そして何より言葉 古風堂々29

文・藤原正彦(作家・数学者) アメリカにいた頃、数学科だけでなく他学科を教えることもあった。ビジネス専攻1年生を担当したこともある。皆のいやがる授業だったが、同僚の一人が「秘書になりたい可愛い娘がいっぱいいる」、と言ったので即座に引き受けたのだ。その通りだったが、1/2+1/3を計算できない者がいたのには閉口した。 そんな学生でも、地図上で日本とフィリピンを間違えるようなハイティーンの小娘でも、議論になると滅法強い。筋道を立てて話すし、相手の弱点をつくのも巧い。私が何かユ

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塩野七生 外交とは、血を流さない戦争のこと 日本人へ220

文・塩野七生(作家・在イタリア) 8月15日、アフガニスタンの首都カブールは、あっという間にタリバンに制圧された。そして1週間が過ぎた今日になっても、アメリカを始めとしてこの20年間アフガンに兵とカネをつぎこんできた西欧諸国の混乱はつづいている。1年以上も前からアメリカとタリバン側の交渉は始まっていたのに結果がこれか、というショックによるのだろう。私にもショックだったが、それはちょっとちがって、アメリカ側の情報収集はどうなっていたのかということだった。なにしろ、タリバンを追

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西川美和 ハコウマに乗って8 スウィングきらり

スウィングきらりなんにせよスポーツについて考える機会の多い夏だったが、私は先日、野球選手を目指す小学6年生という設定で、一人の少女をテレビCMに起用した。 同級生が中学受験に備えて塾に通ったり夜遅くまで勉強するのをよそに、プロを目指してひたすら練習している。父親は娘の夢を応援しつつ、現実は甘くないと内心葛藤している——父が放り上げる球を、少女のバットが鋭くミートする場面を書いた。これをごまかしなしにやれるのは、野球経験のある子しかいない。 けれど子役のオーディションは骨が

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コロナ無責任報道を叱る 復活!新聞エンマ帖

政権叩き、擁護に利用した罪は重いコロナ下の新たな日常で困りもののひとつは、お籠り生活の中、仕方なく新聞を開きテレビに目をやる時間が増えてしまうことだ。晴れるどころか、さらに鬱々とした気分になるのは筆者だけではあるまい。 まるで駄々っ子の言い草だ。緊急事態宣言など強力な措置を求めておきながら、いざ実行されると経済活動が行き詰まるぞと当たり前の影響をあげつらう。思い悩めば後手だと叩き、結論を出すと拙速だと責め立てる。政権が社会を分断したと決め付けるが、そもそもは自分たち既存メデ

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