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文藝春秋digital

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2022年9月の記事一覧

【フル動画】 池上彰×入山章栄「キリスト教もカルトだった!? 今こそ『プロ倫』に宗教を学べ」

◆“カルト”が資本主義を生んだ? 文藝春秋digitalは、10月9日(日)20時〜、ジャーナリストの池上彰さんと経営学者の入山章栄さんによるオンライン対談イベント「キリスト教もカルトだった! 今こそ『プロ倫』に宗教を学べ」を開催しました。 《本ページ下部にフル動画があります》 今年から池上さんと入山さんは文藝春秋digital上で対談シリーズを開始。歴史・ビジネス・軍事・経済などについて「探索」と「深化」というキーワードで議論を繰り広げています。 対談3回目となる今回

三浦しをん ゆびさきに魔法15

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【れ】「霊感商法」について認識が不足だったと反省 飯間浩明 日本語探偵74

国語辞典編纂者の飯間浩明さんが“日本語のフシギ”を解き明かしていくコラムです。 【れ】「霊感商法」について認識が不足だったと反省世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連施設を訪問したことで追及を受けた自民党の萩生田政調会長が、〈昭和の時代の関連商法のことなどは承知をしておりましたが……〉とコメントしました(8月18日)。その後の教会の事情には詳しくない、という弁明です。 ニュースを聞いて、私は妙なところに注意が向きました。「関連商法」というのは意味が通らない。「霊感商法」

「電子の箱」の一辺の長さ=1兆分の157メートル 佐藤健太郎 数字の科学

サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。 「電子の箱」の一辺の長さ=1兆分の157メートル「電子書籍」「電子計算機」などなど、電子という言葉は身近でも気軽に使われる。だがその電子とは、いったいどのようなものなのだろうか。実のところ、物理学者の中にも電子を直接見た者はいない。その大きさや所在さえもはっきりせず、ぼんやりと広がった極小の雲のような存在だというのだから、実に掴みどころのない話だ。 そんな電子を捕まえ、閉じ込める箱が、

目耳口

高級感溢れるツナ缶は 静岡が誇る鉄板ギフト一本釣りのびん長鮪を1缶に1尾使用し、手作業で仕上げる最高級ツナ缶。熟練の技とスペイン王室御用達の香り高いオリーブオイルが生み出すこのツナは、口の中で溶けていくような食感とジューシーな旨みに驚かされる。数量限定、究極のこだわりの証として手書きのシリアルナンバー付き。 鮪とろBLACK LABEL 5,400円(90g) 創業100年を迎える 浅草伝統のいなり寿司大正11年に創業し、約10年の休業期間を経て浅草で再オープンした福寿家

至福の贈り物10 石破茂「自分の好みで選ばない」

文・石破茂(衆議院議員) 石破さん 自分の好みで選ばない以前、ある国の政府高官からいただいた贈り物が、重さ20キロはある貴石の飾り物だったことがありました。お気持ちは有難いけれど……。 そんな経験もあって、私が外国の要人に贈り物をする際、大事にしている条件があります。まず、日本国の肩書を背負うので自分の好みだけで選ばないこと。次に、日本らしいものであること。そして、相手に過度な心理的負担を与えないこと。小さく、軽く、部下や御夫人へのプレゼントにもなるもので、かつ秘書が適

詩 岩倉文也「終わらない散歩道」

終わらない散歩道遠く仄暗い山あい 鳴き交わすひぐらしの声をきいたとき ぼくの運命は決まった まだ夢の廃屋はふくらんでいる だが足首をくすぐる草叢のなかに ぼくを呼ぶ野良猫はもう いない─ただ、きみに合わせる顔をひとつくらい 持っていたかっただけなのに。赤い空にまなざしは溶けゆく ぼくがここにいること それは誤謬ではない 失われるすべてのために ぼくは今日も夕ぐれを見ていた

短歌 水野葵以「ラクトアイス・センシーズ」

ラクトアイス・センシーズ告白という語は愛について言う僕らの唾で錆び付いている 近づいているのか遠ざかっているのかわからない白い服を着た人 本当においしいやつを食べたことないだけだよ うん 愛によく似た きもちいね 雨に機嫌を損ねない人だと思われたくてはしゃいだ くちびるがラクトアイスで濡れている きみは正しいのに悲しそう いつもいる店員のネームプレートが斉藤から齊藤に変わった 噓だけはつかないけれど本心を言わないことならあるよ、白氷

俳句 小澤實「月に踊る」

月に踊るひらいづみのどぶろく紅白いづれ酌まん どぶろくを酌む秀衡と西行と 束稲山(たばしね)の大文字観る死者とともに 月に発つ螺鈿の蝶やひかり堂 堂出でて屍(かばね)花野にあそぶかな 松川二十五菩薩はコンクリート製収蔵庫におはすが 木の堂に菩薩帰らむ月の夜は 頭胸腕失せても菩薩月に踊る

同級生交歓 神奈川県立湘南高等学校 昭和46年卒

人の一生を左右するのは校風か、学歴か、友人か。意外な組み合わせ、納得の顔ぶれが並ぶ“誌上同窓会”。「文藝春秋」の名物グラビア企画です。 東京都文京区 順天堂大学新研究棟前にて(撮影・杉山秀樹) (右から) 東京医科歯科大学名誉教授 谷口尚 映画監督 すずきじゅんいち(鈴木潤一) 神奈川県立湘南高校非常勤講師 増尾茂男 ペンション経営 冨田叔子 順天堂大学大学院医学研究科免疫診断学講座特任准教授 松岡周二 楽天銀行常勤監査役 鹿戸丈夫昨年100周年を迎えた母校は、文武両道の

同級生交歓 鹿児島県立甲南高等学校 昭和49年卒

人の一生を左右するのは校風か、学歴か、友人か。意外な組み合わせ、納得の顔ぶれが並ぶ“誌上同窓会”。「文藝春秋」の名物グラビア企画です。 鹿児島県鹿児島市 城山ホテルにて(撮影・杉山秀樹) (右から) 宮崎公立大学学長・人文学部教授 有馬晋作 東北大学非常勤講師・元准教授 石井恵子 鹿児島市医師会副会長・放射線診断専門医 池田耕治 東京大学名誉教授・奈良先端大特任教授 船津公人 声楽家・聖パウロ国際大学大学院主任教授 北薗るみ子 俳優・プロデューサー 西田聖志郎バンカラな校

クイズ私は誰でしょう(乙武洋匡)

【ヒント】 世間の「先入観」や「偏見」を次々にくつがえしていくこの人は?原因不明の先天性四肢欠損児として生を受けた。 「幼少時の私の口癖は『じぶんで!』だったそう。人が手伝おうとすると押しとどめ、時間をかけてでも自分でやろうとする子だったようです。両親は『この子は一生寝たきりかも』という覚悟からのスタートでしたから、寝返りを打てた、歩いた、食べた、というだけで、すべてがプラス評価。それが私の今の自己肯定感の高さ、悪くいえば鼻もちならなさにつながった(笑)」 本人の努力や両

朝乃山 大相撲新風録20 元大関が“新風”を巻き起こせるか 佐藤祥子

朝乃山(あさのやま、富山県富山市出身、高砂部屋、28歳) 元大関が“新風”を巻き起こせるかはたして“新風”との言葉はふさわしいものだろうか――。元大関の朝乃山が、先の七月名古屋場所で土俵に復帰した。三段目二十二枚目と、番付を大きく落としての再出発だった。色鮮やかな締め込みを黒い稽古まわしに替え、観客もまばらななか土俵に上がった元大関は、「またこうして土俵に上がれることに感謝したい」と殊勝な言葉を口にした。その実力から当然のごとく7戦全勝優勝を果たしたのだが、安堵の表情は

安藤和津 軽トラックの下敷きになった私を抱え病院に走った母

著名人が母親との思い出を回顧します。今回の語り手は、安藤和津さん(エッセイスト・コメンテーター)です。 絶対的存在私の生い立ちは複雑だ。未婚で私を産んだ母は、自力で人生を切り拓いた女丈夫である。華奢で楚々とした美女は、苦労を乗り越える度に体重も増え、身も心も逞しくなっていった。20代で奉加帳3冊を手に銀行から融資を受け、柳橋で160坪の料亭を始めた母は、住み込みの板場、仲居、玄関番、帳場など20人近い従業員を抱える女将となった。料亭のはす向かいの自宅には、重いリウマチで寝た